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zoom RSS 町田 読者モデル女子高生殺害事件を考える2 どこまでが発達傷害なのか

<<   作成日時 : 2015/11/29 07:58   >>

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高校1年生の男子生徒が同じ高校に通う女子生徒を包丁で切りつけ、殺害す

る事件が2005年に東京町田市であり、2007年に懲役11年の実刑判決が

下されました。当時、読者モデルをしていた美人女子高生が惨殺された事件と

して、テレビのワイドショーなどでも頻繁に取り上げられるほど反響は大きかっ

たと記憶しています

以下、判決を伝える新聞報道を引用します


東京・町田の女子高生刺殺:元同級生に懲役11年 責任能力認める
2005年11月、東京都町田市の都立高1年、古山優亜さん(当時15歳)を刺殺し
たとして、殺人罪に問われた元同級生の少年(17)に対し、東京地裁八王子支部
は31日、懲役11年(求刑・懲役15年)を言い渡した。
広汎性発達障害と診断された少年の責任能力の有無が争点だったが、小原春
夫裁判長は、障害の影響を一部認めたものの「事件の状況を詳細に記憶してお
り、パニック状態ではなかった」と責任能力を認定。そのうえで「冷酷かつ残忍な
犯行」と厳しく断罪した。
判決は、少年が一貫して否認を続けた殺意について「包丁を利き手に持ち替え
て馬乗りになり、首をめがけて刺すなど確定的殺意があった」と判断した。
また、少年の処遇について弁護側は「障害に配慮した効果的な処遇は、少年刑
務所では困難」と保護処分(少年院送致)を求めていたが、判決は「犯行は極め
て冷酷で悪質。障害の影響など少年に有利な事情を考慮しても、保護処分は相
当ではない」と刑事罰が相当との判断を示した。
判決によると、少年は2005年11月10日18時15分ごろ、古山さんに無視され
る理由を問いただそうと、古山さん宅を訪問。その際、古山さんの顔や首などを
台所にあった包丁で切り付けて失血死させた。
(毎日新聞の記事より引用)


判決では、「事件の状況を詳細に記憶しており、パニック状態ではなかった」と

わざわざ指摘しているのですが、発達障害(いわゆるアスペルガー障害)の場

合、記憶力が図抜けて高く、仔細な出来事まで記憶しているこどもがいます

ですから、事件当時の状況を詳細に記憶している=責任能力があるとの断定

は筋違いのように感じられます

もっともこの場合、女子生徒の冷淡な対応にパニックとなり、我を忘れて凶行に

至ったのではない、と裁判官は言いたかったのでしょうが

上記の記事では触れていませんが、少年は古山優亜さんの首や背中など50ヵ

所あまりを繰り返し包丁で刺しており、これはもう常軌を逸した犯行です。ただ、

こうした執拗な反復行動と攻撃的な衝動も、発達障害児童にはしばしば見られ

るものです。怒りにまかせてドアを数十回も蹴り続ける、などといった行動がそ

れに当たります。怒りの衝動をコントロールする訓練をしていないため、一度怒

り出すとなかなかそれを止めることができないのです

この事件の場合も、少年は古山優亜さんの体を刺すという攻撃衝動を止められ

なかったため、50ヵ所以上を刺す結果になってしまいました

ですから、この少年が異常な残虐性を持っていたのではなく、行動の統制がで

きなかったと解釈するべきです(なお、少年自身は自分が発達障害であるとの自

覚を欠いていましたので、自らの行動をどこまで反省しているのかは疑問です)

もちろん、殺害された古山優亜さんも少年が発達障害だとは認識していませんか

ら、自宅まで押しかけてきた彼に冷淡な対応をしたのもやむを得ないところです

世間では「キレやすい若者」との表現が当たり前のように使われていますが、単に

感情の統制ができないだけなのか、プライドが高すぎて特殊な考えの持ち主なの

か、他に心因的なものを抱えているのか、原因はさまざまです

本件の場合も、「大人しくて目立たない高校生が突然キレた」かのように報じられ

たり、犯行の形態から異常な残虐性の持ち主であるかのように表現されたり、そ

の視点はまちまちであったため、事件の真相からはかけ離れた犯人像が伝播さ

れていたように思います

もう一度最初からこの事件を、広汎性発達障害による行動の結果として読み直

すべきだと思い、取り上げました

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