サブリミナル効果

映像のコマの中にある種のメッセージを訴える画像や、特定のイメージを呼び覚ます画像を割り込ませ、視聴者を誘導しようとする技法です
日本のテレビ局はガイドラインを設け、サブリミナル効果を利用する放送を禁止していますが、最近でもNHKの特番や大河ドラマでサブリミナル効果を狙った放送があったと報じられ、話題になっています
前回書いた、「狼に育てられた少女」のようにこのサブリミナル効果の実験についても心理学の教科書に載っていました
日本でサブリミナル効果が一般人の知りところとなったのは、ドラマ「刑事コロンボ」のシリーズで映画のコマにあるメッセージを与えるコマを割り込ませてトリックに活用した「意識の下の映像」が放映されてからでしょう
ところで心理学の教科書では、1957年にアメリカの広告業者が映画館で行ったサブリミナル効果の実験を取り上げていました。映画館で上映する映画フィルムのコマにポップコーンやコーラの飲食するよう促すメッセージを割り込ませたところ、売店の売り上げが大幅に伸びた、とされるものです
この実験結果が大々的に取り上げられ、心理学の教科書の知覚に関する項目に載せられるようになったのですが、その後の検証で実験そのものが存在しなかったと結論付けられています
「狼に育てられた少女」と同じくガセネタだったわけです
しかし、当時の実験は存在しなかったというだけで、サブリミナル効果自体は否定されたわけではありません。現在もさまざまな研究が行われているようです
しかし、テレビ局は自主規制をしているにもかかわらず、サブリミナル効果を狙ったかのような映像を流し、物議をかもしています
数年前には東京都の石原知事の会見映像に、知事の発言とは真逆の内容の字幕をつけて放送したTBSの例があります。人間は聴覚よりも視覚が優位なので、耳から入った音声より画面の字幕の方を優先的に情報として処理します
サブリミナル効果とは違いますが、これも人間の知覚能力を悪用した方法です
TBSは「単なる字幕の間違い」だと釈明していましたが
漫然とテレビを見ているうちに、テレビ局の企みによってとんでもない情報を刷り込まれるなどという事態にならないよう、警戒しなければなりません
のんびりとテレビを見ていられない時代でしょうか(いやはや)

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