バグダッドで爆弾テロ

バグダッドのほか、北部のキルクークでも爆弾テロが発生し、多くの死傷者が出ています


これを米軍の治安能力の欠如だと指摘する人もいますが、自分はそうは思いません。イラクが内戦状態にあり、宗派間対立が激化しているという事実を示しているのだと思います
つまりイラク人同士で殺しあっているという極めて深刻な状況を示しているわけです
このまま米軍がイラクからの撤退を進めれば、内戦はさらに激化し泥沼の様相を呈するでしょう
周辺国であるイラン、シリア、トルコの利害も絡んで収拾がつかないほど混乱するかもしれません
「イスラムのことはイスラムに任せろ」と彼らは主張するのですが、事態を収拾し内戦にケリをつけられるのでしょうか?
ここで思い出すのが、2003年1月に出版された作家の池澤夏樹の著書「イラクの小さな橋を渡って」です
イラク国民を「平和を愛する素朴な人々」だと表現したこの本は評判となり、米軍によるイラク攻撃を批判する人のバイブルのように扱われました
しかし、わずか2週間ほどのイラク滞在で見聞した話をまとめた本を手放しで大絶賛するムードに、大いに疑問を感じたものです
いま、「平和を愛する素朴な人々」がシーア派、スンニ派に別れた爆弾テロの応酬を繰り広げています
誤解のないように書き添えれば、池澤夏樹は反戦のためにこの本を書いたのではなく、イラクの遺跡を訪ね歩く旅行記として書いたのです
それを「反戦・反米を主張する本」だと祭り上げた人たちがいるわけです
そうした人たちがいま、イラク国内での武力紛争をを米軍のせいだ、と主張しています
しかし、責任はサダム・フセインがシーア派住民を抑圧し、スンニ派住民を優遇する差別的な政策を長年実施してきたところにあります
サダム・フセインが処刑されたため、長年抑圧されてきたシーア派住民がスンニ派住民に報復しており、スンニ派が反撃するという構図です
この先、国連が介入して平和維持部隊を送り込む案が浮上するかもしれませんが、ロシアと中国は猛反対するでしょう。地域紛争が平和的に解決されるのを妨害するのはいつもロシアと中国です

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イラクの小さな橋を渡って (光文社文庫)
光文社
池澤 夏樹

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