光市母子殺害事件被告の実名本発売

「被告人である少年の実名を出すのは少年法違反だ」と話題になっている本の話です

しかし被告が成人に達している以上、名前を隠す意味がどれだけあるのか、と思います。いつまでも匿名のままでよいのか、と
さて本の中身はどうなっているのでしょうか?
ジャーナリストや作家が死刑囚や死刑が求刑されている被告人と文通したり、接見(面会)したりして本を書くケースがよくありますが、総じて取材対象との距離を見失い、過度に感情移入した内容に陥ってしまう場合があります
精神分析ではこうした感情移入を転移と呼び、分析家自身が転移に十分気をつけるよう教育されます(転移を起こしていたのでは、冷静な分析などできないのですから)
しかし、ジャーナリストや作家は自分が取材対象に転移を起こしているのに自覚がなく、すっかり代弁者に成り果てているにもかかわらず、自分は客観的な真実を発見したかのように振る舞うのです
世間では凶悪な犯罪者と見られている人物も、間近に接してみればまったく違う人柄が見て取れると錯覚し、発言を無批判に受け売りするわけです
あるいは自分だけが被告・死刑囚から真実を聞きだすのに成功したと舞い上がり、有頂天になって、その発言を無批判に受け売りするのです
以上のような危険があるのですがジャーナリストと呼ばれる人たちは、「自分に限ってそんなヘマはしない」と思い込んでいます
してみると、毎日新聞の記事で「面会を重ねて、一般の人が想像する元少年のイメージとズレがあるのではないかと感じた」と語っている著者は、まさしく転移を起こし被告人に感情移入してしまっていると分かります
自分だけが真実を聞きだし、発見したと有頂天になってこの本を書いたのでしょう
この事件の被告人は拘置所から知人宛に出した手紙に被害者の夫である本村氏を、
「ま、しゃーないですね今更。ありゃー調子付いてると僕もね、思うとりました」と揶揄する内容を記載し、さらに「無期はほぼキマリ、7年そこそこに地上に芽を出す」と早期に仮釈放で出所できるとお気楽な認識を示し、「犬がある日かわいい犬と出合った…そのまま『やっちゃった』…罪でしょうか」と強姦殺人に対して一片の反省も示さぬ主張を展開しています
取材にきたジャーナリストに何を語ったのかは知りませんが、この被告人の本音は上記の手紙の中で十分に表現されていると自分は思います
本村弥生さんを絞殺したうえに死姦し、生後11ヶ月の夕夏ちゃんを何度も床に叩きつけて殺害したにもかかわらず、「強姦の意志はなかった」とか「殺意はなかった」と主張する被告が、ジャーナリストにどんな言い訳をしたのか聞きたくもありません

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