「片付けられないヨメ」問題

家の中が乱雑で片付けのできない嫁に対する苦情を取り上げた記事があります


片付けの苦手な女性については以前、「ゴミ屋敷問題」に関連して取り上げました

注意欠陥多動障害(ADHD)だから片付けが苦手だ、とする説には相応の根拠があるものの、疑問を提起しておきました
あくまでも個人的な見解ですが、片付けができない背景・事情はいくつかあるのだと考えます
生活習慣として片付けができない人と、アイデンティティの混乱が影響して部屋の中を整理できない人がいるのではないか、と仮定したいのです
前者は生活習慣が欠けているので、片付けの習慣を身につけるよう訓練すれば改善が期待できます
片付けの習慣が身につかなかったのは、こどもの頃から家事は母親にまかせきりにしており母親が何もかもやってくれた、という環境が原因だと思われます
後者のアイデンティティの混乱というのは説明が難しいのですが、その発端は結婚以前にさかのぼるのかもしれません
独身時代の生活から、主婦であり妻であり子供の母親である、といった複数の役割を果たすよう要求される生活へと移行するのですが、全員が全員、すんなりとそうした立場を受け入れ、役割を果たせるとは限りません
自分のアイデンティティを見失い、混乱し、複数の役割を前に途方にくれ、何をどのような順番でこなせばよいのか困惑した結果、片づけができなくなったと推測します
もちろんそうしたアイデンティティの混乱にはより根源的な問題があり、「だらしない」とか「主婦業をさぼっている」ように映るのは外見上の特徴にすぎません
そして厄介なのはこの両者が混在していると思われるケースも珍しくないと推測されるところにあります(あくまで自分が知見したケースだけが根拠ですので、統計的な裏づけなどありません)
片付けられない主婦の問題の発端が結婚前に遡ると考えるのは、独身男女にも片付けられない人たちがいるからです
ただし、独身男性の部屋がちらかっていたとしても誰もそれを当然と思うので、問題視されないだけの話です
さて対処する手段ですが、アイデンティティの確立(自分は自分である、と受け入れ納得すること)も必要ですし、片付けを習慣として身につけることも必要です
アイデンティティの問題はこれだけで多くを語らなければなりませんので、別の機会にします
ここでは生活習慣の確立の話にとどめておきます
まるで小学生の掃除当番みたいな話になりますが、一度にあれもこれもやろうとはせず、手近なところから一つ一つ習慣を身につけるところから始めなければなりません
たとえば洗濯物を取り込んだら放置せず、その場でたたみ箪笥やクローゼットに収めるといった手近なところから習慣とするよう取り組み、それができるようになったら次のステップへと進みます
食品の買い物に出かける前には冷蔵庫の中身をチェックし、賞味期限切れのものは捨てて買うべき食品のメモをつくる、という習慣や、曜日ごとに掃除する箇所を決めて取り組むといった習慣を一つ一つ修得させます。焦りは禁物です
反復して取り組むことによって習慣が身につき、片付けを苦にしなくなります
片付けができない人=だらしない人、という偏見だけでは何も解決しません
乱雑に散らかった部屋はその人の心の有り様を示しているのであり、アイデンティティの混乱がそのまま表現されているのであれば、お説教などでは解決しないのです

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片付けられない女は卒業します(MF文庫ダ・ヴィンチ)
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