豊川引き篭もり殺人を考える1 対処法の問題

メディアで大きく取り上げられた豊川の引き篭もり殺人事件について語ります


さまざまな報道が飛び交っているのですが、まだ事件を云々するには材料が足りないように感じますので、あくまでの一般論として受け取ってください
こうした事件があると何か対処法、解決法はないのかという話になります
不登校、家庭内暴力、引き篭もりといった問題を扱った本、その実践例、成功例が書かれた本が売れます
しかし、こうした本は1つか2つの実践例が紹介されているだけであり、その取り組みがすべての引き篭もりに対して有効であるとは限りません
言い方を変えると、引き篭もりにもさまざまなケースがあり、そのケースごとに適切な対処方法は異なる、というわけです
あらゆるケースの引き篭もりに効果を発揮する万能薬はない、と見てかからなければなりません
こうした事件が起こると必ず、「軍隊に放り込んでビシビシ鍛えればすぐに解決するよ」と言い出す人間がいます。軍隊生活の経験のない人間が何を根拠に言うのやら
軍隊生活というのはある意味、行動療法の一種です。規則正しい生活を強制し、勝手わがままを許さず訓練や労働を課すやり方です
それで改善できればよいのですが、軍隊(施設)を離れたら再び引き篭もりになる可能性は残ります
根幹にある問題(引き篭もりになった原因、理由)を解決せず、表面的な行動の矯正だけでは限界があるからです
当ブログでは前にも、引き篭もりの人間を強制的に収容し更生させようとする施設の暴力について触れました
治療のための理論もなく、モデルもなく、ただ経営者の経験と勘だけに依存した稚拙な更生施設が全国に存在しています。そんな施設を頼らざる得ないほど切迫した事情を持つ家庭も少なくないのでしょう
息子を預かってくれる施設があるならそこへ預けたい、というわけです
しかし、前にも述べたように金儲けが目的であったり、まともな治療の方法論もない施設では役に立ちません。本人を隔離し、家から引き離すだけで
何より引き篭もっている本人に治療動機が必要です。自分の現状を何とかしたい、という意欲がなければ施設へ預けても、施設内で引き篭ろうとするだけです
ところが、こうした金儲け目的の施設は暴力によって支配し、統制しようとしますのでかえって逆効果であり、症状を悪化させるだけに終わる場合もあります
施設の責任者の経歴(学歴がすべてではありませんが、怪しい経歴の持ち主は信用できません)や、治療ための方法論や医療機関との連携の有無、施設を利用した人物の感想など確認する必要があります
過去の暴力事件など、問題を起こしている施設は避けるべきです
治療のための方法論が単一で、あらゆる入所者に同一の働きかけしかできない施設は柔軟な対応ができず、入所者とトラブルになりやすいので要注意です

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