秋葉原17人殺傷事件を考える4 加藤智大の甘え

この事件について考えるにあたり、さまざまなニュースサイトや個人のブログを参照にしています
事件について語ると言う行為は、事件の意味を考えそれを見出そうとする営為です。ですから、それは個人個人がなすべきものであって、他人の言説を引用しておしまい、というわけにはいきません
言い方を変えましょう。大規模で残酷な事件の報道に接したとき、人はそれをどう受け止めればよいのか戸惑、途方にくれます
オウム真理教による地下鉄サリン事件や池田小学校での無差別殺人のような理解に苦ししむ所業を見て、なぜこんな事態が起きてしまったのかと思い悩み、胸に何かしらつっかえたような違和感を感じ続けます
それを解消するためには事件について、あるいは犯人について考え、一定の結論を導き出す必要があるのだと思います。それはテレビの向こうで有識者が語るコメントの中にあるのではなく、自分なりに見つけ出し、納得できるものでなければなりません
前置きが長くなりましたが、事件の意味を問うというのは個人がある事象と向き合い、思考を繰り広げる行為であり、その結論がどのようなものであるかはまた別の話になります
つまり、必ずしも結論が一致する必要はありません
それぞれの人がそれぞれの立場で考え、結論にたどり着けばよいのであり、たどり着いた先が同じ場所であるとは限らないのです
さて、自明のことを長々と書いたのは、事件について考え語る上でのスタンスを自分自身もう一度確認しておきたかったためです
刑事裁判ならば判決という一つの結論に収斂されるのですが、個人が事件について語る場合は自由であり、さまざまな方法論があります。
さて、いくつかのブログを読んだ中で目を惹くのがびんぼうくじ06さんの「電信柱男の鬼読みのブログ」です。加藤智大の事件について、かなりの量の記事を書かれています




そのうちの一つ、加藤智大の甘えについて述べている記事を取り上げます

ザ・幸福論5■秋葉原通り魔の加藤智大は甘ったれか


逮捕された加藤智大が警察の取調べでは多弁であり、捜査員に甘えているとの報道がありました。その指摘に触発されて書かれたのだろうと思います
私見を書けば、おそらく加藤智大は誰かに話を聞いて欲しかったのでしょう。といっても異様にプライドの高い彼ですから、事件を起こす前にカウンセラーのところへ行けと勧められても拒絶したと思われます
事件を起こした後だからこそ警察での取調べでペラペラしゃべっているわけで、それはもう体面を取り繕う必要がなくなったからです
プライドといっても、世間が思っているほど高尚なものではありません。息子の言い分を全く聞こうともしない親の養育態度が彼を追い詰め、誰にも本音を打ち明けられない自己防衛の壁の中へと押し込めた結果、彼は自分を取り繕い何者であるかのごとく振舞わなければならなくなった、というだけの話です
それでも法廷の様子を報じたニュースを読むと、まだ何者かを演じ続けているように感じられますが
人間には弱音を吐いたり、グチをこぼすことが必要であり、それをネガティブだからと否定するようなポジティブシンキングには無理があります。
言い換えれば、人間には愚痴を聞いてもらえる相手が必要だということです
愚痴を聞いてもらえる相手がいなかった加藤被告は、甘えられる相手もいなかったと言えます

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