牛丼値下げ合戦 その報道

牛丼の値下げ合戦が続いています。テレビのニュースではこの手の話となると、必ず中年のサラリーマンが登場して「(牛丼が安いのは)助かりますねえ。我々サラリーマンにとっては」などと値下げ合戦を歓迎するかのような発言を流します
自分が夕方視聴していたローカルニュースもそんな扱いでした
これはすなわち、報道しているテレビ局の側が牛丼の値下げを「牛丼は庶民の味方」であり、「安ければ安いほど庶民は歓迎している」という視点でしか見ていないことの現れです
安い牛丼が販売されるためには、店で働くアルバイト従業員の給料を安く据え置くという措置が採られているはずですが、そんな視点から取材したりはしません
各店の牛丼の価格とアルバイトの時間給を比較したデータでも報道したらどうか、と思うのですが
一方で、牛丼チェーン「すき家」のアルバイト従業員が未払いの残業代支払いを求めて裁判を起こした結果、判決を待たず会社側が残業代の支払いに応じる、との報道があります


裁判で判決が出て敗訴が確定し、会社の名前が判例とともに残るのはまずい、と会社側が判断した結果です
最初から残業代の未払いが法律に違反するのは認識していたはずです
先日はテレビのバラエティ番組で、焼肉チェーン「牛角」の店に本社の社員が客を装って入り、店のサービス内容や店員の動きをチェックする場面を取り上げていました
客が入店したら何秒以内に「いらっしゃいませ」と声をかけるとか、飲み物は注文を受けてから何秒以内に客席へ運ぶなどなど、細かな決まりがあるようです
しかし、チェックしているのは正社員であり、店で働いているのはアルバイトの従業員です。そんな細かな決まりをアルバイト従業員に押し付けるだけの給料を支払っているのかどうか、気になるところです
安い賃金で雇い、過剰なまでのサービス提供をアルバイト従業員に義務付けているようにしか見えません。不快なので途中で見るのを止めてしまいました
若い人を低賃金で雇い、酷使するだけの社会が繁栄するとは思えません。若い人達が自動車を買わなくなったのは自動車の魅力が相対的に下がってきたためですが、同時にアルバイト従業員で使い捨てにするような雇用形態が定着し、低賃金で放置されているためでもあります
こうした状態では消費が活発になるはずがありませんし、景気回復など望めません
若者がモノ離れしているのではなく、低賃金のため消費活動が抑制されているのが最大の要因でしょう

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