秋葉原17人殺傷事件を考える11 責任能力認定

秋葉原で通行人の中に車で突っ込み、さらに刃物で多くの人を殺傷させた加藤智大被告の裁判が続いています
10月5日の公判では弁護側が要求していた再度の精神鑑定を、裁判長が退ける決定を下しました。弁護側は「事件当時の精神状態や動機は十分に解明されていない」と主張し、犯行当時の記憶が欠落しているのは加藤被告が精神障害である証拠だと述べていたのですが、それが否定された形になります
つまり加藤被告には犯行当時、責任能力があったと判決で認定される可能性が強くなったわけです


しかし、「11月1、9、11日の3日間を新たに期日指定。遺族や被害者合わせて10人前後の意見陳述などが行われる」必要があるのでしょうか?
これまでにも多くの証人が法廷で証言し、多くの時間と費用を費やしています
繰り返し指摘していますが、これは加藤被告と弁護側が証人の供述調書の採用に同意せず、争う姿勢を示したためです
証人には旅費と日当を支給しなければならないので、証人を大勢呼べばそれだけ費用がかかります。加藤智大が己の反社会的な犯罪を世間にアピールするため、裁判を長引かせ多額の裁判費用を浪費させているのですから、裁判所はこれを許すのは大きな間違いです
この事件は「理解不能な無差別大量殺人」ではなく、こうして世間を騒がせ注目を集めようとする企図による犯行です
裁判が長引き、公判の模様がメディアで取り上げられる回数が増えるのを加藤被告は望んでいるのですから、裁判所が加藤被告の企みの片棒を担ぐべきではありません
片田珠美著「無差別殺人の精神分析」(新潮選書)でもこの事件に言及していますが、加藤被告は根底に「自分は被害者」だという思いを抱え込んでおり、その報復として無関係な人々を殺害する権利が自分にはある、と確信しています
ですから彼が反省を深め、自分の犯行を心底悔み、悔悛する可能性はほとんどないと言えます。そうした反省は自分の行動を否定する結果につながり、「自分は被害者」だという前提をも否定する結果を招くからです
それはつまり、母親に虐げられてきた自分を否定し、インターネットの掲示板で誹謗中傷された自分を否定し、自分の生きてきた証をも否定することになるからです
加藤被告は自分が生きた証として無差別大量殺人を実行する決断をしたのですから、これまでの自分の生を否定するような「反省」は断固拒否するでしょう
長々とした裁判を続けても、ただ加藤被告の醜悪な自己宣伝の手段として利用されるだけです。速やかに裁判を終わらせ、判決を言い渡すことで加藤被告の企みを阻止するべきだと思います

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