取手バス襲撃事件 無差別に乗客を襲う

今朝7時過ぎ、茨城県のJR取手駅前で若い男が刃物で次々とバスの乗客を刺す事件

が発生しました



続報の記事の中で、殺人未遂の現行犯で逮捕された自称・住所不定、無職、斎藤勇太

容疑者(27)は「自分の人生を終わりにしたかった。不特定の人を包丁で傷つけたのは

間違いない」と供述しているそうです

当ブログで度々引用している片田珠美の「無差別殺人の精神分析」 (新潮選書)では、今

回のような無差別殺人を拡大自殺と表現しています

自分だけ不幸のまま1人死ぬのは御免だから、大勢を巻き添えにして死んでやろうと意

図した行動であり、最後は自殺するか、死に切れなければ死刑になっても構わないとの

思いが犯人にあります

「自分だけが不幸」だとする勝手な不遇感と、社会に対する不満が織り交ざり、幸せそう

な奴らを巻き添えにしてやれと、逆恨みしているわけです

過去の類似した事件(秋葉原の歩行者天国にトラックで突っ込んだ加藤智大の事件や、

土浦市の荒川沖駅で8人を殺傷した金川真大の事件)が影響を与えている可能性が考

えられます

もちろん、逮捕された斎藤雄太容疑者がこれまで歩んできた人生の中で体験した挫折

やトラブルが引き金になっているのは当然ですが

被害者の多くは江戸川学園の高校生であり、学校関係者は責任を感じると発言してい

ますが、刃物を振り回す男がバスに乗り込んでくる事態を高校が想定できるはずもなく、

防ぎようがなかったと言うほかありません

今後事件の詳細が明らかになるのでしょうから、報道を追いかけながら取り上げていく

つもりです

上記の秋葉原歩行者天国襲撃事件の加藤智大については、当初、派遣切りの悲劇が

招いた事件であり、加藤智大1人の責任ではないとする屈折した意見を開陳する有識

者やジャーナリストが相次ぎました。しかし、事件は派遣切りが1つの要因ではあったも

のの、その責任の大部分は加藤智大の歪んだ人生観や他罰的な思考によるものだと

公判で明らかになっています

今度も事件の一部分だけを見て、「格差社会が生んだ悲劇的犯罪」などと断言する有識

者が再び登場するのかもしれません

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貧困の現場
毎日新聞社
東海林 智

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