東北地震 政府は復興への筋道を示せ

テレビの地震特番を見ていたら、防災の専門家が「被災の全体像を把握するのが第1歩だ」と強調していました
従来、台風や水害に見舞われた際には町村役場が被災した家屋の数や非難した住民の数を把握し、県に報告をする体制で応じてきました。しかし、今回は町村役場そのものが津波で壊滅している地域があり、被災の実態把握ができなくなっています
そんな状況下で「被災の全体像を把握しろ」と言われても、誰がその任に当たるのでしょうか?
どの地区に何世帯が居住していたのか、という情報は町村役場でなければ分かりません。遠方からやってきた自衛隊では把握しようがないのです
防災専門家の旧態依然とした発想を批判しても始まらないのですが、「かくあるべし」という自分の学識・発想にとらわれ、目の前の事態を認識できないという専門家の陥りがちな弊害だろうと思います
さて、政府は復興支援のための補正予算編成に動き出しました。対応が遅いと批判したいところですが、それは後回しにします
結局、「バラマキ」と批判されたこども手当を民主党・政府は断念し、補正予算に振り向けるようです
高速道路無料化も見直すのでしょうし、高校授業料無償化も新年度は見送るのかもしれません。民主党のマニュフェストに掲げられた主要な政策はすべて撤回される形になるため、党内から反発も出ると推測されます
しかし、民主党が党内抗争を開始して菅下ろしを始めようものなら、国民から批判されるのは確実です。国民生活をほったらかして政局に走るような腐れ国会議員は、絶対に許せません
そして何より重要なのは、復興のための道筋を政府が速やかに示し、方向を明らかにすべきでしょう
幹線道路、主要な鉄道の復旧と、地域空港の運行再開に始まり、社会生活基盤の復興や仮設住宅の建設といったタイムスケジュールを示す必要があります
あるいは被災者を他県の公営住宅などへ一時的に入居させるなど、生活面の支援策も明らかにすべきです
民心を鎮め、将来への明確な希望を指し示すためにも、早急に取り組んでもらいたいところです
これまでに政府は首都圏を直下型地震が襲うケースを想定し、災害復旧の在り方について協議もし、さまざまな対処を考えてきたはずなのですが・・・
東京電力の右往左往振りを見ていると、そうしたシミュレーションがまったく生かされていないように思えてしまいます
新たな事態には新たな発想、新たな対応も必要になるのは、最初に書いた防災専門家の旧態依然とした発想を見ても明らかです
過去の対応例を参考にするのも重要ですが、過去の例に縛られ、前例踏襲から一歩も踏み出せない役人然とした対応では困ります
阪神淡路震災では神戸市だけで3万2千戸の仮設住宅が建てられ、そこでも暮らしが最長4年10ケ月に及んだそうです
それだけ長期的な展望を現在の菅直人政権に描けるのか、心配になります

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