震災によるストレス、不安神経症への対処

各メディアは震災被害の報道だけでなく、被災者の抱えるストレスや不安への対処法について記事を書いています

“慰めの言葉は禁忌”震災PTSDから救う「心のケア5ポイント」

臨床家とそうでない一般の方とでは根本的な考え方に大きな違いがあります
臨床家はこうしたストレスや不安の解消に時間がかかると考えます。ですから目先のことにとらわれ、ストレスや不安の早期解消を求めるのは逆効果だとするのが基本的な姿勢です
しかし、一般の方々の多くはストレスや不安はできるだけ早く解消すべきだと考えます。被災地に専門家を派遣し、「早急に心のケアに取り組むべきだ」と主張する意見が出るのもそのためです
精神分析では、近親者など大事な人と死別した後に訪れる気分の沈滞を「喪の作業」と表現します。大事な人との思い出を反芻し、その死を現実として受け入れられるようになるまで、死者との対話を繰り返し、言いたかった思い、伝えたかった気持ちを噛み締める作業であり、半年から1年くらいかかると考えます
とても1週間やそこらで「喪の作業」を終わらせることなどできませんし、また、そんな短期間に終わらせるべきものでもありません
また、不安神経症やパニック障害(エレベーターに閉じ込められるという恐怖、過呼吸などなど)の症状があるときは、その解消に時間がかかります
1度や2度のカウンセリングで症状が緩和されたり、軽快するのは無理です
こうしたストレスや不安を抱えている人に接する上で大事なのは、不安を不安として受け入れる姿勢です。不安を訴える人に対し、「そんなことはない」と断固否定する人がいますが、それが逆効果です
また、男性と女性では訴える不安の在り方に大きな違いがあります
女性が不安を口にするのは、必ずしもその不安の解決を求めているからではありません。女性から不安の訴えがあった場合、話を聞いた男性は「ああした方がよい」とか「こうすべきだ」など、解決策を指示しがちです
男性の側からすれば、解決策を示すというベストな対応をしたつもりでしょうが、女性の多くはこうした解決策に納得しないのです
それはつまり、女性が不安を口にするのは解決策を求めるからではなく、不安を覚える自分の気持ちに同調してほしい、情緒を共有してほしいと欲しているためです
女性同士の会話の場合、その重点は情緒の共有にあり、必ずしも解決策を模索してあれやこれや話し合っているわけではありません
女性同士の会話が結論もないまま堂々巡りを繰り返しているように見えるのは、最初から結論など求めていないからなのです
逆に男性の方はそうした情緒の共有を目指した長時間のおしゃべりに付き合いきれず、解決策だけ示して会話を切り上げようとするため、女性はこうした男性の態度に大いに不満を感じるのです
逆に男性の側は、結論の見えない長時間のおしゃべりに苛立ちを感じます。男性の側は情緒の共有より結論(解決策)を重視するためです
これはカウンセリングを受ける場合も同じです
男性は解決策の提示をカウンセラーに求める傾向があり、情緒の共有を目的としたカウンセラーとの会話を「結論が見えない。無駄」と思いがちです
実際の臨床場面では、こうした男性と女性の精神的な力動の違いを踏まえておかなければなりません

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