目黒夫婦殺傷事件を考える5 殺意を認め無期懲役判決

今年1月、東京都目黒区にある元会社役員宅に配送業者を装って強盗に入り、家にいた夫を刺し殺し、妻にも怪我を負わせた木村義昭被告(66)の裁判で、東京地方裁判所は無期懲役の判決を言い渡しました
木村被告は「殺意はなかった」と主張し、「強盗殺人ではない。抵抗されたので刺してしまった」とか、「もみ合った結果、倒れた際に刃物が刺さっただけ」と弁解していました
刃物をも持って強盗に入り、家人をメッタ刺しにしておいて「殺意はなかった」と言い張るのですから、本当に反省しているのかは疑問です
ただ、刑期を少しでも短くしたがためにあれこれ弁解を並べている態度は醜悪です


東京都目黒区の無職、大原道夫さん(当時87)夫妻殺傷事件で、強盗殺人罪などに問われた福島県いわき市の無職、木村義昭被告(66)の裁判員裁判の判決公判で、東京地裁は18日、求刑通り無期懲役を言い渡した。
弁護側は公判で「被害者の抵抗にあって頭が真っ白になった。命を奪うつもりはなかった」と主張したが、大善文男裁判長は「相当深い刺し傷を負わせているほか、被害者に防御創もあり、多数回の攻撃があったと認められる。被告は死の結果が生じることを認識していた」と認定。
そのうえで「日本に妻子がいながら韓国にも妻子を持ち、韓国へ送金する金を得る目的で安易に強盗に及んだ。見ず知らずの家に配達員を装って侵入した犯行が社会に与えた影響も大きい」と指摘した。
判決後に記者会見した裁判員の男性は「被告には悔い改めてほしい」と話した。
判決によると、木村被告は1月10日午後4時40分ごろ、大原さん方に百貨店配達員を装い侵入。大原さんをナイフで刺して死亡させ、妻(82)にもけがをさせた。
(日本経済新聞の記事から引用)


木村被告が事件前に韓国にいる愛人との間にこどもまでもうけ、二重生活をしていたのは既に報道されているとおりですが、詳細は不明です
事件後、韓国へ渡航しようと福島空港へ向かう途中に木村被告は警察に身柄を拘束されたのですが、その際に現金数百万円を所持していたとの記事もありました
難病で入院している娘の治療費として知人から借りた、との説明でしたが、その辺りの経緯に踏み込んだ報道を自分は見ておらず、釈然としないものが残ります
刑事事件だからといって被告や被告の家族のプライバシーを根掘り葉掘り探り、さらすべきではないのでしょうが、事件の根幹に関わる部分だけにメディアはもっと取材し、報じる必要があったのではないか、と思います
さて、本件の強盗事件の原型ともいえるマブチモーター社長宅放火殺人事件で、最高裁判所は従犯とされた守田克実被告に死刑判決を言い渡した東京高裁の判決を支持し、上告を棄却する決定を言い渡しました(主犯格はすでに死刑が確定済み)
2002年に起きたこの事件は、有名企業社長宅を狙った強盗殺人事件として注目されました。有名企業の社長といっても家族が住むだけで、警備上の対策もなく、強盗に狙われたらひとたまりもないと知らしめた事件です
ホームセキュリティを導入したとしても、警備員が常駐しているわけではありませんから、強盗が侵入したらそれで終わりです。警備員が駆けつけるまでに時間がかかりますので、その間に強盗に殺されてしまう危険があるのです
宅配業者を装った強盗に用心するためにも、カメラ付きのインターフォンや玄関ドアのチェーンロックは不可欠であり、本当に宅配業者なのか配送伝票を確認してからドアのチェーンロックを外すくらいの用心深さが必要です

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