クレーン車事故 6人殺害して懲役7年の求刑

今年の4月、栃木県鹿沼市てんかんの持病を持つクレーン車の運転手が児童の列に突っ込み、6人ものこどもたちが死亡するという痛ましい事故があったのですが、その裁判の続報です
てんかんの持病があるのに薬を服用せず、クレーン車を運転していた柴田将人被告は自動車運転過失致死罪で起訴されており、検察側は懲役7年を求刑されました


栃木県鹿沼市で4月、小学生6人をクレーン車ではねて死亡させたとして自動車運転過失致死罪に問われた同県日光市大沢町、元運転手、柴田将人被告(26)の論告求刑公判が22日、宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)であった。検察側は「6人の小学生の命が奪われ、結果は重大」として同罪の法定刑の上限にあたる懲役7年を求刑。弁護側は「深く反省し、今後自動車は運転しないと決意している」と減軽を求め、結審した。判決は12月19日。
論告で検察側は、てんかんの持病がある柴田被告が事故前夜に抗てんかん薬の服用を怠り「発作を起こしやすいことを認識していた」とし「悪質性は現行法上の自動車運転過失致死罪では評価し尽くせるものではない」と非難した。
論告に先立ち、6児童の遺族10人が意見陳述。大森卓馬君(当時11歳)の父利夫さん(47)は「私たち家族を元の平凡な生活に戻して。二度と今回のような事故が起こらないよう、反省を目に見える行動で示して」と涙ながらに訴えた。
起訴状などによると、柴田被告は持病を隠して運転免許を取得。4月18日朝、鹿沼市の国道293号でクレーン車を運転中に発作を起こし、小学生の集団登校の列に突っ込み、児童6人をはねて死亡させたとされる。
(日本経済新聞の記事から引用)


記事によれば、「弁護側は『てんかん患者でも夢を実現したいという思いがあった』と情状酌量を訴えた」そうです
が、柴田被告が何を目標とし、何を実現しようとしていたのかは知りませんが、何かを実現したいのならば自分の持病と向き合い、きちんと薬の服用を続けて周囲に迷惑をかけないよう自らを律しているのが当然でしょう
それができず、幼いこどもたちの将来を奪っておいて「夢を実現したい」などと寝言のような主張を展開するのはいかにも幼稚です
もちろん弁護人は職業として柴田被告の弁護を担っているのですから、その活動を批判したり揶揄すべきではないのでしょうが
柴田被告は最終陳述で、「このような事故が二度と起こらないような活動を自分でやっていきたい」と語ったそうですが、その前に自らの手で将来を奪った6人のこどもた
ち1人1人に謝罪をしたのでしょうか?
報道の中では触れられていないのですが、気になります
6人のこどもを殺すという重大な事故にも関わらず、懲役7年は軽すぎる求刑です
これは一般の交通事故と同じ自動車運転過失致死罪が適用されたためであり、自動車危険運転致死傷罪の適用なら懲役20年の求刑だったのでしょう
危険運転致死傷罪は飲酒運転や覚せい剤などの薬物使用を前提にしたもので、今回の事故のようなてんかん患者が薬を服用しなかったケースを想定していないため、適用されなかったわけです
ならば法律を改正し、柴田被告のように故意に薬の服用を怠った患者にも厳罰を科せられるようにすべきでしょう
柴田被告が何を夢見ているのかは知りませんが、そのために6人のこどもの将来を踏みにじってよいわけではありません

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