大学職員がストーカー、同僚を殺害して逮捕

同志社女子大の職員、荒川孝二さん(36)が帰宅直後、何者かに路上で刺殺される事件で、同僚である同志社女子大の教育・研究推進センター次長、天野祐一容疑者(59)が逮捕されています
59歳にもなる大学の幹部職員天野容疑者が、同じ職場の女性職員につきまとうストーカーと化したことから、この女性職員が荒川さんに相談を持ちかけ、天野容疑者を交えて3人で話し合いの場を持ったそうです
しかし、その話し合いが天野容疑者を豹変させ、殺人へと駆り立てる結果を招いたようです

殺人ストーカーに変貌した59歳文科省OB 異様な「冷静犯行」

記事では天野容疑者の冷静な犯行を指摘し異常だと強調しているのですが、はたしてそうなのでしょうか?
殺害現場への往復にタクシーを使った事実を挙げ、「プロなら足がつかないように盗難車を使う」と警察関係者の発言を引用しています
天野容疑者は冷静だったから車を盗んでまで犯行を隠そうとしなかった、と言いたいのであれば、それは読み違いでしょう
天野容疑者は荒川さん殺害を決意し、犯行に踏み切るにあたって、車を盗んで行き来しようとは考えなかったと思われます。そうした発想がなかった、と考えた方が説明しやすいと思うのですが
もちろん行き当たりばったりの犯行ではなく、天野容疑者が帰宅する時間を見計らって殺害しようという、計画的な犯行です。しかし、他者から見ればひどく杜撰に見える犯行です。天野容疑者自身は決して冷静ではなく、自分の犯行を客観的に眺め、巧妙に偽装するような知恵が働かなかった、と言うべきでしょう
天野容疑者は家族と別居し、京都市内で1人暮らしをしていたと記事には書かれています。犯行時のアリバイ工作もしていなかったと推測されます
さて、犯行に至るまでの経緯、ストーカー行為から殺人に至るまで天野容疑者が何を考えたのか、裁判の場で明らかにされるのでしょうか?
被害者である荒川さんを貶める意図はないのですが、ストーカー行為をしていた天野容疑者と被害者である女性を交え、3人で話し合いの場を持って解決を図ろうとした判断は誤りで、かつ危険な行為だったと指摘しなければなりません
往々にして「話し合いで解決を図ろう」とするものですが、ストーカー行為は犯罪であり、説得や話し合いで円満に解決できるとは限りません
この場合、職場内のセクシャルハラスメント対応の担当者に話をつなぐか、警察に相談すべきだったと考えます
過去のストーカー殺人の事件を見れば、警察に相談して解決できるかは疑問ですが、ストーカーという犯罪者に1人で立ち向かおうとするのは無謀かつ危険です
今回の事件でも天野容疑者はストーカー行為の事実を知る荒川さんを殺し、口をふさごうと殺害に至ったのですから
女性職員から相談を受けた荒川さんは自分が何とかしなければと思い、天野容疑者との話し合いに踏み切ったのでしょうが、善意だけでどうこうできる問題ではなかったのです

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