首相夫人へ「福島の集団疎開を」と訴える天木直人

元外務省の大使で、退任後はさまざまな政治批判を繰り広げている天木直人が、安倍首相の妻である昭恵夫人宛に、「福島のこどもたちを集団疎開させるべきだ」と訴える公開直訴状なるものをアップしています
天木直人が注目を浴びたのは、小泉政権下でさまざまな政治批判を展開したためです。一部の政治勢力、メディアが天木直人を持ち上げ、その主張を宣伝していました
さて、問題の公開直訴状です

安倍昭恵首相夫人への公開直訴状

そもそもなぜ、昭恵夫人に宛てたものなのかが理解できません
天木直人の味方、シンパがいる政治勢力に向けて発信すればよいものを何の政治的な権限を持たない首相の夫人宛に公開する意図は不明です
さらに付け加えれば、集団疎開という時代錯誤の発想を疑います
福島で幼いこどもたちが放射線の害に苦しんでいる、と決めつけているくだりも陳腐ですし、集団疎開がその解決策だと主張する論理も飛躍しすぎでしょう
太平洋戦争で生き残った高齢者が「疎開」を口にするのならまだ分かりますが、疎開の経験もない天木直人が「集団疎開」にどのような憧れや救いを託しているのか、まったく不明です
当ブログではこれまでに、東北の震災に遭遇したこどもたちを全寮制の学校で受け入れるべきだとする提言を批判してきました。あるいはこどもたちを強く育てるため、一定期間の集団生活を義務付けるべきだとする右翼系教育団体の提言にも反対を表明してきました
太平洋戦争中に集団疎開を経験した方は、疎開先での差別やいじめ、数々の理不尽な仕打ちについて書き記しています
「戦争中だったからやむを得ない」とされる部分もあるのでしょうが、そもそも集団疎開という生活形態そのものに無理があり、とても「皆で協力し、支えあって生活しよう」という発想を具現化した姿とは言えない現実がそこにあります
現代においてももたらされる結果は同じであり、疎開先での差別やいじめ、数々の理不尽な仕打ちを生みだすだけでしょう
そのような事態を招く集団疎開を「解決策」として、美化する天木直人の発想はズレていると言うほかありません
なお、ふくしま集団疎開裁判について関心のある方は、以下のホームページをご覧ください

ふくしま集団疎開裁判

この裁判で原告団が主張しているのは、福島県郡山市の小中学生14名を集団疎開させるべきだ、というものです
ホームページにある原告団弁護士の主張を読んでも、自分は賛同する気になれません。集団疎開などせずとも、個別に転居し転校すれば済むわけであり、なぜそこまでして集団疎開なるものに執着するのか、さっぱり分からないのです

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