ロシアで「デスノート」を有害図書指定へ

青少年に影響を与えるマンガやアニメ、ゲームが何らかの理由(口実)で規制されるのは珍しくありません
ロシアではマンガ「デスノート」がこどもたちに悪影響を与える有害図書と名指しされ、規制の対象となるようです
ただし、本当の問題はもっと別のところにあるわけで、マンガを非難したからといって解決するものではありません


日本の人気漫画でロシアでも翻訳出版されている「DEATH NOTE(デスノート)」について、露中部ウラル地方の父母団体が24日、この漫画の内容や青少年の心理面に与える悪影響を詳しく調べるよう露政府に要請した。子供の健全な成長を阻害する実態が確認されれば、国内での関連商品の発売や広告の使用の禁止を要請すると訴えている。
2月、ウラル地方の中心都市エカテリンブルクで、15歳の少女が自宅窓から飛び降り自殺し、その後、少女の部屋からデスノートの単行本4冊が発見された。警察当局が関連性を調べており、父母団体の要請はこの事件を受けて行われた。
日本の漫画はロシアでも多くの作品が翻訳出版されており、子供たちの間で人気となっている。父母団体は、「デスノートの本は、エカテリンブルクやロシアの他の街の店でも自由に売られている」として、政府が漫画を有害図書に指定し、何らかの販売規制を行うよう訴えている。
(産経新聞の記事から引用)


まず、15歳の少女がなぜ投身自殺をしたのか、その理由が解明されていません
「マンガの影響で投身自殺をした」とするなら、ロシアの警察はとんでもない見当違いをしていることになります
娘が自殺をしたという重大な事態に両親が取り乱すのは分かりますし、心から御悔みを申し上げるところです
しかし、自殺に至るまでの娘の心境を両親が察知できず、悩みや葛藤をまるで理解していなかったところに問題はあります
マンガのせいにする前に、自分たちが親としてどれだけ娘に関わっていたのかを思い返すべきでしょう
「両親の無関心」の方が、「デスノート」より危険だと考えないのでしょうか?
彼女なりに両親に伝えたかったこと、言いたかったこと山ほどあったはずです。しかし、何も言わずに自殺を選んだのは「デスノート」の影響などではなく、両親に対して「何を言っても分かってもらえない」という諦めがあったからではないか、とも推測できます
彼女がなぜ自殺をしたのか、その原因・事情を考えるのが最優先であり、「デスノート」を槍玉に挙げたところで何も解決などしません
これまでにも当ブログで指摘したところですが、日本国内でも青少年が重大な事件を起こすたびに、低俗なテレビ番組やマンガ、アニメ、ゲームといったものを規制すべきとの議論がありました
しかし、そのような議論がいかに虚しいものか、間違ったものか、あらためて述べるまでもないでしょう
娘の自殺を悔やむ両親の気持ちは分かりますが、まずは親子の関わりを問い直すのが先であり、他所に責任の所在を求めるのは誤りです

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