「安倍総理は憲法学者の名前を知らない」と」批判されるが

3月30日付けの報道で、ちょっと取り上げるタイミングの逃してしまった話題ながらも言及しておきたく、ここに書いておきます
3月29日の参議院予算委員会で民主党の小西洋之議員が質問に立ち、「安倍総理、芦部信喜さんという憲法学者ご存じですか」と問いかけたそうです。これに対し「私は存じ上げておりません」と安倍総理が答弁したため、高名な憲法学者の名前も知らないのかと批判する声が世間一般から出ている、とJ-CASTニュースが記事にしています

安倍首相「有名な憲法学者」の名にポカン 「芦部信喜知らないって…」支持者もドン引き

このニュースの読み方、解釈の仕方はさまざまであり、記事にあるがごとく「クイズのような質問は無駄」との批判ももっともなところです
おそらく質問した小西議員にすれば、「憲法改正を主張する安倍総理だが、憲法の権威である芦部信喜の名前すら知らないのが実情だ。これでは憲法論議どころではない」との話に持って行きたかったのでしょう
ですが、国会は憲法学者の知見や功績を議論する場ではありません
政治家が問われるのは「憲法学者についてどれだけ知っているか」ではないのであり、政治家自身の見識が問われるわけです
安倍総理が芦部信喜の名を知らなかったのは情報欠落と言えますし、無知だとも言えます。だからといって、「政治家として憲法を語る資格はない」と決め付けるのは無理があり、無駄な論議でしょう
ちなみに衆議院議長も務めた社民党党首の土井たか子は憲法学者との肩書きが知られています。が、憲法学者として土井たか子がどのような論文を書いたのか、その論文が学会のスタンダードとよばれるほど有名なものなのか、多くの研究に引用されるほど影響力があるものなのか、知る人はほとんどいません
ただ単に、土井たか子=憲法学者と形容されているだけです(土井たか子自身、憲法学者と称しているのではありません)
経歴上は同志社大学や関西学院大学などで講師を務めていたことになっていますが、彼女の名で公にされている論文は以下の2本だけとされており、憲法学者と形容するにはあまりにお粗末です

両議院の国政調査権に関する憲法論的一考察
同志社法学.10(6)[1959.03]

判例にあらわれた憲法第31条違反の問題点
公法研究(通号22)[1960.07]

もともと日本の人文科学系の学者は論文を書かない人が多く、10年間で1本しか論文を発表していない大学教授も珍しくない状態ですが
余談に流れてしまいましたので、話をもどします
小西議員の質問は残念ながら揚げ足取りの類であって、総理の政治姿勢を問うものにはなっていません。せっかくの国会での論争ですから、もっと実のある議論をしてもらいたいと思い、話題として取り上げました

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