大阪の民間人校長が3カ月で辞任

「民間人校長を起用して教育改革を」と目論んでいた大阪市ですが、新人の校長がわずか3カ月で辞任したと報じられています
外資系証券会社勤務のある千葉貴樹校長(38歳)は、「自分のスキルを生かせる学校ではなかった」と発言し、教育員会への不満を辞任の理由に挙げているのだそうです

「謝罪するつもりはない」3カ月で退職の民間人校長、大阪市教委の配属に不満

千葉校長の着任した小学校は1学年1クラスという小規模な学校であり、これも不満の材料だったようです
が、これは教育委員会側の配慮でしょう。教員経験もない民間人をいきなり児童生徒の多い大規模な学校の校長にしたのでは荷が重いと判断し、小規模な学校に着任させたと考えられます
しかし、なぜか自信満々の千葉校長はそれが不満で我慢できなかったわけです
たかだか証券会社に14年勤務した程度の社会人経験で、なぜそこまで自信満々なのか、不思議でなりません
むしろいきなり校長職に据えるのではなく、最初の1年から2年は副校長職にでも置いて教育行政を学ばせ、その上で校長に起用すべきではないか、と思う次第です
校長になったからといって学校を好き勝手に変えたりはできません。授業内容は文部科学省の学習指導要領などでガチガチに固められており、校長と言えども個々の教師の授業内容に口出しはできないのです
校長の裁量でできることといえば、花壇にパンジーを植えるかひまわりを植えるか、決定することぐらいでしょう
千葉校長はそんな学校現場の実態、校長の立場を理解した上で校長職に応募したのでしょうか?
教育委員会が悪いと口に出す前に、教育現場について何も知らない己を恥じるべきではないか、と言いたくなります
民間人を公立校の校長に据えるという政策は大阪市だけではなく、各地で行われています。しかし、成果が挙がっているかは疑問です
かつては教育県と呼ばれた広島でも、広島銀行の社員を民間人校長として起用し、話題になったこともあります。しかし、この民間人校長は教員との軋轢に悩み、自殺してしまいました。鬱病になり、教育委員会に「休みたい」と申し出たにも関わらず、教育委員会が休暇を認めようとしなかったのが原因と言われています
民間人を校長に据えるだけでは教育改革などできない、という事例です
なお、この尾道小学校長自殺事件の調査報告書をまとめた教育次長(教育長の次席にあたるポスト)も心労の結果、自殺しています
教育現場の問題は降って湧いた民間人校長に解決できるほど簡単なものではないのです

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民間校長、中学改革に挑む
日本経済新聞社
藤原 和博

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