石巻3人殺傷事件を考える8 控訴審でも死刑判決

宮城県石巻市で2010年2月10日、共犯の男と石巻市の民家に押し入り、交際相手の女性の姉の南部美沙さん(事件当時20歳)と友人の大森実可子さん(事件当時18歳)を刺殺し、南部さんの知人男性にも大けがをさせ、交際女性を連れ去るという凶悪事件で、被告である男(事件当時18歳)に一審仙台地方裁判所は死刑判決を言い渡しました
被告はこれを不服として控訴していたのですが、仙台高等裁判所は控訴を棄却して一審の死刑判決を支持する判断を下しています
事件の詳細と裁判の経緯は当ブログでこれまでに取り上げてきたところですので、そちらを参照願います
インターネットで検索するとこの事件の犯人にして被告は「千葉祐太朗」だとする情報がありますが、真偽は不明です
控訴審では弁護側は、共犯の男(事件当時17歳。殺人・殺人未遂のほう助罪で不定期刑判決を受けている)の証言や弁護側精神鑑定などに基づき(1)殺人の計画性はなかった(2)記憶が欠けるほど強い情動による衝動的な犯行だった(3)更生可能性がある-などと指摘し、一審判決の破棄を求めていました
控訴審のポイントは共犯の男が一審での証言を覆し、「包丁をもって押し入ったの脅すためであり、殺すつもりはなかった」と殺人の計画性を否定したところにあります。被害者の家族が警察に通報するのを見て衝動的に刺した、との主張です
しかし、殺すつもりで押し入ったのではないと弁解しながらも、事実は2人を刺し殺し1人に重傷を負わせているのですから、計画性の有無の議論など虚しいだけでしょう。被告は結果に対して責任を負うべきです
また、精神鑑定で犯行当時の記憶が欠けていると強調し、心神耗弱状態であったと言いたいのでしょうが、これも死刑を回避するための方便・言い逃れとして思えないのであり、情状酌量の余地はありません
さらに更生の可能性があるとの主張に関しては笑い話のレベルです
更生の可能性があると言うのならこんな事件を起こさず、まじめにコツコツと働いていればよいわけで何をいまさら…
被告側は最高裁判所に上告したそうですが、これ以上何を争うつもりなのでしょうか?

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