福島知事選挙の余談

10月26日に投票が行われた福島知事選挙では副知事だった内堀雅雄候補が他の候補者に圧倒的な差をつけ、初当選しました
この選挙結果について、「原発問題は争点にならなかった」と総括する記事を各新聞が掲載しています
国の原発政策を批判する側として立候補した熊坂義裕候補(前宮古市長)はこうした扱いに不満なのか、以下のように述べています


地元メディアは、内堀氏が出馬を表明した直後から優勢と報じてきた。
「地元紙の記者に会うたびに言い続けて来たんだ。『アンタらが白けさせてるんだ』ってね。初めから『内堀優位』と報じ、ロクに課題も提示しないで『政策論争が深まらない』とばかり書いてきた。挙げ句の果てには、公開討論会の翌日の紙面が『原発は争点にならない』だからね。酷いものだよ」
支援者が帰り始めた事務所で、熊坂後援会の幹部はまくしたてるように言った。
会見では、地元二紙の記者は一切、質問しなかった。
(デイリーノーボーダーの記事より引用)


福島県民の側からすれば、「福島には原発以外にもさまざまな政治課題があり、反原発の知事なら誰でもよい、というわけにはいかない」との思いがあったのでしょう
福島知事選挙には漫画「おいしんぼ」で、「(福島原発の事故以来)、毎日鼻血が出る。福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」との発言が引用された井戸川克隆(元福島県双葉町長)も立候補していましたが、支持を広げられませんでした
反原発を唱える側にもさまざまな勢力、思惑があり、統一候補の擁立には至らなかったのはやむを得ないのでしょうが、有権者の思惑を顧みようともせず、反原発一本で支持を得ようとする考えは甘かったと思います
上記の熊坂候補にしても、「原発が争点にならないのはおかしい」と苛立つのではなく、県民の求める県政について考慮し、原発以外の政治課題についても十分に主張すべきだったのではないか、と言いたくなります
さて、地元メディアとは違って東京のメディアは福島県民の事情などまったく眼中にないのか、随分と脳天気な記事を書いていました
以下、女性セブンの今年2月27日号に掲載された記事を紹介します


「小泉さんは“脱原発”に命をかけていますから、これから知事選で脱原発派の候補を応援するために現地入りする可能性は充分ありえます。その際、都知事選の反省から、今度こそ進次郎さん(次男・小泉進次郎衆院議員)を応援の前面に出すでしょうね」(永田町関係者)
そんな小泉氏にとって、「天下分け目の戦い」となりそうなのが、11月に予定されている福島県知事選だ。原発事故が起きた福島県だけに、小泉氏は脱原発候補を是が非でも当選させたいだろう。
「最終手段として、進次郎さんに自民党を離党させ、脱原発派候補として福島県知事選に担ぎ出そうという話があります。復興庁政務官として被災地支援に全力を尽くす進次郎さんは、まさに福島県知事にふさわしい人物ですから」(全国紙政治部記者)


全国紙の政治部記者が語った内容となっていますが、単に小泉親子の共演を夢想して面白がっている風にしか読めません
小泉進次郎が自民党を離党したり、衆議院議員を辞職するといった動きはなく、福島知事選挙への出馬をほのめかしたりもしておらず、記事の核心部分は記者の妄想か、誰かの思いつきで語った話を確度の高い情報と取り違えたものであり、裏付けなど取っていないものと推測されます
どちらにせよ、福島県民にとっては不快な内容でしょう

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