光市母子殺害弁護団の賠償請求 最高裁が棄却

弁護士橋下徹が、2007年5月放送のテレビの番組「たかじんのそこまで言って委員会」において、光市母子殺害事件の弁護団の活動を批判し、視聴者に対して弁護団への懲戒請求を行うことができると呼びかけた事件の裁判について取り上げます
弁護団は橋下徹の発言は名誉毀損であり、懲戒請求によって弁護士としての業務が妨げられたと1億2千万円の損害賠償請求をしていました
この件は2011年に弁護団のうち4人が損害賠償請求したものの、最高裁で請求を退けられており、当ブログでも取り上げたところです
今回の裁判は残りの弁護団のメンバーが、橋下徹弁護士と読売テレビを相手取って損害賠償請求を起こしていた件で、今日最高裁判所判決が下されましたので取り上げます


山口県光市の母子殺害事件で死刑が確定した元少年(34)の弁護団が、橋下徹大阪市長が出演したテレビ番組で弁護団に対する懲戒請求を呼びかけたことが名誉毀損に当たるとして、橋下市長や読売テレビに損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)は、弁護団側の上告を退ける決定をした。
決定は26日付。弁護団側の請求を棄却した2審広島高裁判決が確定した。
問題となったのは橋下市長が政治家になる前に出演した平成19年5月放送のテレビ番組。光市事件の弁護団がそれまでから一転して殺意を否認したことについて、橋下市長が「弁護士が主張を組み立てたとしか思えない」「(弁護団を)許せないと思うなら一斉に懲戒請求してもらいたい」と視聴者に呼びかけた。
原告側は名誉毀損を主張して約1億2千万円の損害賠償などを求めて提訴したが、1審広島地裁は「弁護活動を批判するための表現で、論評の域を逸脱したものではない」と請求を棄却。2審も支持した。


死刑廃止運動の活動家で知られる安田好弘弁護士が弁護団に加わり、高等裁判所までは争点にしてこなかった「強姦目的の犯行」を否認し、「母恋しさ、寂しさからくる抱き付き行為が発展した傷害致死事件。凶悪性は強くない」と主張を変更しました。さらに「(乳児を殺そうとしたのではなく)泣き止ますために首に蝶々結びしただけ」だとする被告の主張を引き出し、「(殺害後)乳児を押し入れに入れたのは(漫画の登場人物である)ドラえもんに助けてもらおうと思ったから」だとの主張を展開して世間の顰蹙を買ったわけです
弁護団のこうしたやり方が法廷戦術として被告の利益を計る目的があったとは言えども、被害者を侮辱する表現の数々に弁護団への批判が高まりました
さらに弁護団のメンバーは被害者の夫である本村さんを、公開シンポジウムの場で侮辱する発言もしています
「そこまで言って委員会」での弁護団批判は、こうした経緯を踏まえたものです
弁護のためなら何をやっても許されるものではなく、弁護活動を批判するのも論評としてありだ、と最高裁が認めた意義は小さくないと思います
なお、被告と弁護団は死刑判決を不服として再審請求を広島高等裁判所に起こしていますが、まだ判決には至っていません

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