名古屋駅前暴走事件を考える2 犯人はアスペルガー症候群

昨年2月23日、日曜日の午後で人通りの多い名古屋駅近くの交差点に乗用車で突っ込み、歩行者14人をはねて重軽傷を負わせる事件を起こした大野木亮太(32)の裁判が名古屋地方裁判所で始まりました
この事件は犯人逮捕後、なぜか報道がぷっつりと途絶えてしまい、取り調べの進捗状況などまったく明らかにされてきませんでした
逮捕された大野木被告の父親が愛知県警の幹部だったため、厳重な報道管制が敷かれたのではないか、との憶測が流れたほどです
初公判の様子を伝える産経新聞の記事を引用します


休日でごった返す繁華街に車で突っ込んだとして殺人未遂罪に問われている大野木亮太被告(31)。名古屋地裁で12日に開かれた初公判で「犯人を許せない」とする被害者調書が読み上げられると、突然激高して机をたたき「俺が被害者なんだ」と声を荒らげた。
入廷すると、体を揺らしたり、口元で何かをつぶやいたり、落ち着かない様子。起訴内容に間違いがないか問われると「おそらく間違いない」と小声で答えていたが、午前中の審理の終了間際、態度を一変させた。裁判長が制止しても興奮した様子で「おかしい。我慢の限界。耐えられない」と怒鳴り続けた。
昨年2月の事件直後、現場で取り押さえられ、現行犯逮捕された。取り調べでは無差別殺人目的だったことを認め、動機について「家族に不満があった。社会に受け入れられていない感覚があった。一つや二つの理由ではない」と供述した。
父親は愛知県警の警察官。息子が大野木被告と同級生だった50代女性は「おとなしく礼儀正しい子」と振り返る。中学時代は父親と仲が良く、ソフトボール大会に一緒に参加していたという。
検察側の冒頭陳述などによると、大野木被告は10代後半のころ、対人関係を築くのが苦手なアスペルガー症候群と診断された。大学卒業後はコンビニ店員などアルバイトを転々。家族に暴力を振るうようになった。
母親がひそかに大野木被告に向精神薬を飲ませていたことが判明すると、親子関係はさらに悪化。平成25年5月に家族が家を出て行き、大野木被告は事件を起こすまでの約9カ月間、1人で暮らしていた。父親が毎日のように様子を見に訪れ、生活費も工面した。


大野木被告はインターネットの相談サイトに「仕事が続かない」「誰にも心を開けない」と何度も悩みを書き込み、「母親に薬を盛られ続け、去勢された」と強い不満を吐露することもあった。
大野木亮太被告がアスペルガー症候群だったとしても、車で歩行者の多い交差点へ突っ込み、無差別殺人を企てたという犯行の重大性を鑑みれば減刑の理由はありません。むしろ、その反社会的な考えこそ厳しく断罪されるべきでしょう
家族への不満を勝手な理屈で捻じ曲げ、社会への報復を企てたのですから
事件から起訴まで1年以上経過しており、起訴前に精神鑑定も実施済みなのでしょう。弁護側も責任能力を争点にする気はないようです(争点の整理は公判前に終えており、判決公判は今月27日の予定)
上記の記事を見る限り、大野木被告はどのような判決が下されようとも不満を爆発させるものと推測され、拘置所でも大暴れするのではないでしょうか?
しかし、どれだけ暴れたところで大野木被告の思い通りにはならないのであり、拘置所や刑務所で厳しい拘禁生活を送らなければなりません
殺人未遂という己の行為を大野木被告がどのように自覚し、身を律する術を身につけられるのかは不明ですが

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