和歌山小5刺殺事件を考える5 起訴したものの

今年の2月、和歌山県で小学生の男児が無職の男にナタで切りつけられ殺害される事件がありました。逮捕された中村桜洲容疑者に奇矯な言動が見られたため、和歌山地方検察庁は鑑定留置を実施していたのですが、その結果責任能力に問題はないとされたため、殺人及び銃刀法違反で起訴したと報じられています
以下、朝日新聞の記事を引用します


和歌山県紀の川市後田(しれだ)の空き地で2月、小学5年生の森田都史(とし)君(11)が殺害された事件で、和歌山地検は3日、近くに住む無職の中村桜洲(おうしゅう)容疑者(22)を殺人と銃刀法違反の罪で起訴し、発表した。
起訴状などによると、中村容疑者は2月5日午後4時15分ごろ、刃体約40センチのなた様の大型刃物で、森田君の頭や胸を刺すなどして失血死させたとされる。
中村容疑者は任意聴取時に机の上に立つなど不可解な行動や言動があり、地検は精神鑑定のために6月30日まで約4カ月間、鑑定留置を実施。その結果、責任能力があると判断した。
中村容疑者は事件前、大型の刃物を持って河川敷などにいるのをたびたび近隣住民に目撃されていた。和歌山県は事件を受けて、不審者の情報提供に努めることを「県民の役割」とする県安全・安心まちづくり条例の改正案を提出。6月26日に県議会で可決された。


逮捕され、警察の車両で連行される際にはほっぺたを膨らませ、不満ありありの表情を浮かべていた中村容疑者は、取調べの際にも突如として机の上に立ちといった奇矯な行動をしていたようです
そのため警察・検察は協議し、中村容疑者が精神異常ではないかどうか鑑定留置を行うことにしたのでしょう
鑑定結果は不明ですが、犯行時心神耗弱ではなく、善悪の判断はできたと結論付けたと思われます
過去の報道では、中村容疑者がゴーグルのようなものをつけ、河川敷で棒切れを振り回していたとか、被害者宅を長時間覗いていたとか、不審な行動が幾つも列挙されています
確かに異常な行動ですが、だからといって中村容疑者が統合失調症のような病気だと決めつけるのは偏見に走りすぎでしょう
前にも書きましたが、中村容疑者は「自分は武者修行中だ」との口実を設け、就職もせず棒切れを振り回して暇をつぶしていた可能性が考えられます
そして自分をバカにし、挑発するような態度を示した被害者を追いかけ、その家の様子を伺い、報復を企てていたと推測されます
ただし、そこまで取り調べの中で供述したのかどうかは分かりません
中村容疑者は他者との意思疎通が不得手で、自分の思いを言語化し伝える能力に問題があるように映ります
父親は地位の高い僧侶で大学教授らしく、こどもの言い分を引き出そうとか耳を傾けようとする態度を欠いていたのかもしれません。親の側の言い分を一方的に押し付けるだけで
そのため幼い時期から見られたであろう中村桜洲容疑者のコミュニケーション障害に気がつかず、適切な治療を受けさせてこなかったと考えられます
中村容疑者は公判の場で何を語るのでしょうか?
語れるのでしょうか?
弁護人は事前に罪状認否など、メモを用意して読み上げるよう助言するかもしれません

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