ノーベル賞獲得を目指すサムスン 毎年、対策発表?

今年もノーベル賞に手が届かなかった韓国では、各メディアが「なぜ日本がノーベル賞を毎年獲るのに、韓国は獲れないのか」という奇妙かつ奇天烈な記事を掲載したりしています。それらを紹介したくもあったのですが、ここは別な視点から取り上げようと思います
韓国の巨大企業サムスンが、「ノーベル賞を受賞できる科学者を育成するプロジェクト」に乗り出すと報じられ、これを歓迎する声も紹介されています


2015年10月8日、韓国メディア・韓国経済は、韓国サムスングループが2023年までに基礎科学などの分野に1兆5000億ウォン(約1560億円)もの資金を投資し、ノーベル賞を受賞できるような科学者を育成する「ノーベル賞プロジェクト」を進めていると伝えた。
サムスンは8日、今年下半期の未来技術育成事業のテーマとして基礎科学・素材技術・情報通信技術分野において38の項目を選定したと発表した。この事業は一昨年、サムスンが専門財団を設立して始めたもの。
38の項目には、同社の現業とは関連がなく、数年以内の事業化が想定できない物も多いが、大学や企業の研究所に対し最大10億ウォン(約1億円)を支援する。分野に関係なく研究の独創性を重視するというこの計画。ある学界関係者が「10年後のサムスンの未来事業開発に大きな役割を果たす」と評価するとともに、将来的に韓国の新たな成長源泉を生み出し、ノーベル賞受賞者を誕生させる可能性もあると期待が高まっている。
これについて、韓国のネットユーザーのからは次のようなコメントが寄せられている。
「やはりサムスン。稼いでるだけ、良いこともたくさんしているね」
「研究開発への投資に関しては、サムスンが政府の代わりに働いてるようなもの。昔からそうだよ」
「これで事業化できると分かったら、政治家や官僚たちが急に手を出し始めるんだろうな」
「韓国が優位に立てるようなテーマを選定したみたいだね。良い結果が出ますように」
「投資だけでなく、管理もきちんとやった方がいい」
「この国はサムスンがないと駄目だね」
(レコードチャイナの配信記事から引用)


韓国の巨人サムスンが本気でノーベル賞を獲りに乗り出した、かのような扱いになっています
しかし、この手のプロジェクトは初めてではありません。記事の中にも「この事業は一昨年、サムスンが専門財団を設立して始めたもの」と書かれています
そこで2013年5月の報道を引用します


サムスン未来育成技術財団のチェ・ヤンヒ理事長は14日、ソウルで記者会見を開き、「利益に符合した分野にだけ集中するのではなく、ノーベル賞が取れるような人材を発掘する」と述べ、基礎科学分野の研究支援や人材育成に力を入れることを明らかにした。複数の韓国メディアが報じた。
未来育成技術財団は、韓国政府が推進する創造経済と連携し、サムスン電子が6月に設立する民間主導の財団。「未来のノーベル科学賞受賞者の育成」、「素材技術の育成」、「情報通信技術(ICT)の融合型創意課題支援」の3大未来技術育成プログラムを運営し、今後10年間に渡り1兆5000億ウォン(約1377億円)を拠出する。
チェ氏は、「民間主導の財団が、国家の未来のために研究資金を拠出することは世界的にみても珍しい」と発言。3大プログラムでは、250-500あまりの研究課題を支援し、研究課題を選定する外部審査委員を100人ほど選任する計画だと話した。
(サーチナの配信記事から引用)


プロジェクトの中身は同じようなものです。となれば、このプロジェクトが本当に進捗しているのか、研究支援が始まっているのか、疑問が湧きます
風呂敷を広げて見せただけで、支援対象となる研究の選考さえ滞っているように思えてくるのです。韓国メディアはサムスンのこのプロジェクトがどう進められているのか、取材しているのでしょうか?
もちろん、支援が始まったからといって即結果が出るわけもなく、10年あるいはそれ以上見守る必要があるのですが
今年の記事では、「大学や企業の研究所に対し最大10億ウォン(約1億円)を支援する」と書かれていますが、1億円では電子顕微鏡を整備するにも足りない金額です
かつて、当ブログでは韓国の「5年以内にノーベル賞を獲るプロジェクト」を紹介したところですが、誰がどのような研究に取り組み、結果がどうなっているのか、韓国メディアの記事が見当たらないため不明です
研究者が5年、10年と地道に研究に取り組むように、メディアの側も5年から10年、地道な継続取材が必要でしょう。しかし、そんな姿勢が韓国メディアにあるとは思えません
冒頭に書いたように、韓国メディアは毎年ノーベル賞を逃したとして、「日本はなぜノーベル賞が獲れるのか」という分析を記事にしているのですが、実際に日本に足を運んで取材をし書かれた記事は皆無です。ベテラン記者か、論説委員がオフィスでパソコンに向かい、取材もしないまま「ああでもない。こうでもない」と思い付きを記事にするか、韓国の科学者に丸投げして書かせるのみです。もちろん、韓国の科学者が書いた内容について裏付け取材もしません。額に汗して取材するのをこうまで嫌がるのは、民族の特性なのかとさえ思いたくなります
さて、サムスンですが来年もまた、「ノーベル賞獲得のためのプロジェクト」を発表するものと予想します

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