韓国大統領訪米も成果なく手ぶらで帰国

韓国の朴大統領のアメリカ公式訪問が終わりました。今回の訪米では、次期韓国主力戦闘機開発のためアメリカから技術移転を取り付ける、TPP加入のためアメリカの後押しを取り付ける、月探査機打ち上げのためNASAから技術移転を取り付ける、という3つの課題がありました
しかし、9月に中国で行われた対日戦勝軍事パレードに参加し、習近平と握手を交わした朴大統領がアメリカで歓迎されるはずもなく、3つの課題について何の成果もなく帰国しています
軍事技術移転やTPP参加などにも言いたい点はありますが、ここは月探査に絞って言及します


2015年10月15日、韓国・JTBCによると、訪米中の韓国の朴槿恵大統領が米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行センターを訪れ、月探査・宇宙開発における米韓協力推進を強調したが、現実はそう簡単ではないようだ。
韓国政府は以前から、18年に月へ探査船を飛ばし、2年後の20年には韓国型ロケットを開発、月の着陸探査を行う計画を明らかにしている。
18年の探査に不可欠な技術はNASAの協力を受け、代わりに探査設備2台を無償で提供、計画にかかる費用2000億ウォン(約211億円)は韓国が全額負担する。
このため今年4月以降、韓国航空宇宙研究院はNASAと技術協定書と協力意向の文書を取り交わした。
しかしこれらの文書、いずれも「宇宙通信の相互支援」、「互換性と相互運用性の協力」といった曖昧な表現に終始し、例えば発射体開発技術や宇宙インターネット技術などについてNASAがどのように支援するのか、具体的な点が抜け落ちているという。
(レコードチャイナの記事から引用)


中国の軍事パレードに朴大統領が参加したとき、韓国メディアは「世界最高のバランス外交だ」と大絶賛しました。アメリカと中国を天秤にかけ、上手く立ち振舞って利益を手にする方法を何故か韓国の人は賞賛し、大統領に支持率は40%台を回復したのです
そして韓国メディアは今回の訪米についても、「アメリカは韓国を自陣営に引き止めるため、韓国の要求に応じるはずだ」と楽観視する向きもありました
しかし、現実は厳しいもので、韓国の主たる要求は拒絶されてしまい、朴大統領はさぞ苦い思いで帰国の途についたと思われます
NASAにすれば、ロケットの打ち上げなど計画がびっしりと詰まっており、わざわざ韓国のために予定を変更するメリットなど皆無です
それに2018年に打ち上げを目指すなら、月探査機も完成させ各種試験に取りかかっていなければなりません(不具合を改修する時間も必要)
しかし、韓国が月探査機を完成させたとの報道もなく、NASAの協力を得なければ何も始められないのでしょう
先に訪米した習近平国家主席が稀に見るほどの冷遇を受けたのを見れば、今の時期に朴大統領が訪米しても、歓迎されないのは予想できたはずです
でも朴大統領は「自分が直接NASAに出向けば、向こうも要求に応じるはず」だと考えたのでしょうか?
アメリカの協力が得られないからには、2018年の月探査機打ち上げは不可能になったと言えます(習近平に泣きついて中国の月探査機「嫦娥」を譲ってもらい、これを韓国が自主開発したと主張する手もありますが。打ち上げも中国の長征ロケットに委ねて)

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