今市女児殺害事件 勝又被告に無期懲役判決

当時小学1年生だった吉田有希ちゃんを拉致した上、ナイフで滅多刺しにして殺害したうえ、遺体を遺棄した容疑で裁判が続いていた勝又拓哉被告に対し、宇都宮地方裁判所は無期懲役の判決を言い渡しています
物証が乏しく、自白の任意性が争点となった裁判であり、取調べのビデオ映像が公判の場で長時間再生されるという従来にはない展開を見せた事件です


平成17年に起きた栃木県今市市(現日光市)の小1女児殺害事件で、殺人罪に問われた勝又拓哉被告(33)の裁判員裁判の判決公判が8日、宇都宮地裁で開かれた。松原里美裁判長は求刑通り無期懲役を言い渡した。被告は商標法違反罪などの区分審理でも有罪の部分判決を受けており、これを踏まえた量刑。
被告は捜査段階で殺害を自白したが、公判では無罪を主張。直接証拠がない中、捜査段階の自白の信用性や状況証拠の評価が争点だった。勝又被告は17年12月2日午前4時ごろ、茨城県常陸大宮市内の林道で、吉田有希ちゃん=当時(7)=の胸をナイフで多数回刺し、失血死させたとして起訴された。
検察側は「自白は具体的で迫真性がある」と主張。自宅方面と遺体発見現場方面を往復した車の走行記録や、遺体に付着した猫の毛の鑑定結果が被告の当時の飼い猫と矛盾しないことなどから「被告と犯人を結びつける客観的事実が多数存在する」としていた。
弁護側は「被告が犯人であることを示す証拠は自白を除くとないに等しい」とし、殺害時刻など自白の重要な部分が客観的事実と矛盾すると主張。また、長時間の取り調べや警察官に「刑が軽くなる」と利益誘導された末の自白には任意性がないと争い、公判では取り調べの録音・録画が7時間超再生されたが、地裁は先月18日、自白調書を証拠採用していた。
(産経新聞の記事から引用)


Nシステムには勝又被告の乗用車が事件当時、犯行現場界隈を走行していたと記録されています。もちろん、それで犯人だと特定できるわけではありませんが、事件に関与していた疑いが浮上します
さらに事件前、吉田有希ちゃんが家族に「目のきれいなお兄ちゃんに会う(会った)」と語っていたことから、勝又被告が学校帰りの吉田有希ちゃんを待ち伏せし、会っていた可能性も考えられます。車に乗せていた飼猫を見せ、誘い込んだのかもしれません
上記の記事にもあるように、犯行を認める供述をし、調書に署名した後、勝又被告は否認に転じており、犯行の中身について供述はしないままです
そのため吉田有希ちゃんを拉致してから殺害に至るまでの過程は不明なままです
もちろん勝又被告が何を思い、何を考え、刃物で繰り返し刺し、殺害したのかさえも明らかにはなっていないのです
判決は下されたものの、事件が解決したと言うには程遠い状況であり、何ともやりきれない気持ちだけが残ってしまいました

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