埼玉失踪少女事件を考える6 寺内被告初公判

2014年3月、埼玉県朝霞市の女子中学生少女が誘拐され、今年3月に2年ぶりに保護された事件で、未成年者誘拐、監禁致傷、窃盗の罪に問われた寺内樺風被告(24)の初公判がさいたま地裁で開かれました
寺内被告は容疑の一部を否認したものの、弁護側は事実関係は争わない方針を示し、犯行時は精神に異常をきたしていたと申し立て精神鑑定を請求しています。あれだけ被害者の身辺を観察した上で綿密な犯行を計画し、実行しておきながら精神異常を主張するのも不可解です


埼玉県朝霞市から連れ去られた少女(15)が今年3月、約2年ぶりに保護された事件で、未成年者誘拐や監禁致傷などの罪に問われた大学生の寺内樺風(かぶ)被告(24)=東京都中野区東中野=の初公判が27日、さいたま地裁(松原里美裁判長)であった。
寺内被告は誘拐は認めたが、監禁致傷については「2年間にわたって監視していた意識はない」などと述べ、起訴内容を一部否認した。
起訴状などによると、寺内被告は2014年3月10日、当時13歳で中学1年だった少女に「(少女の)両親が離婚することになり、その話をしたい」などとうそをつき、朝霞市の少女宅付近で車に乗せて誘拐。今年3月27日まで、千葉市や東京都中野区の自宅アパートで、行動を監視したり「家族から見放された」と言ったりして脱出が困難な心理状態にさせて監禁し、少女に重度の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせた、とされる。
千葉市のアパートでは玄関ドア外側にかんぬき錠を取り付け、インターネットは特定のサイトしか見られないようにしていたという。
寺内被告は罪状認否で「彼女を置いて外出したりアルバイトに出社したりしていた。かんぬき錠は簡易的に取り付け、取り外しは簡単だった」と述べた。
弁護人は、起訴内容は争わないとした上で、被告の刑事責任能力に疑いがあるとして精神鑑定を求め、裁判長が認めた。
冒頭陳述で検察側は、寺内被告が誘拐の2年余り前から、女子中高生を監禁したいと考え、洗脳に強い関心を持つようになった、と指摘。下校中の中学生らを尾行し、被害少女の家の表札や、敷地内にあった植木鉢に書いてあった名前などから少女の名を知って声をかけた、と述べた。
(朝日新聞の記事から引用)

別の報道で、被害者である少女の供述調書の内容が一部、明かされています

検察側の冒頭陳述によると、寺内被告は当時、少女を千葉市の自宅アパートに連れて行く車中で、「両親は借金を重ね、あなたの臓器を売ってお金を得ようとしている」などとうそを重ね、アパートでは「私は捨てられた。帰る場所がない」と繰り返し言わせて信じ込ませたという。少女の居室前に冷蔵庫やポリタンクを置き、かんぬき錠を玄関ドアの外に取り付け、自力で出られないようにしたなどとしている。
検察の証拠調べでは、少女の供述調書の一部が読み上げられた。監禁後まもなく、寺内被告の留守中に逃げ出し、公園で通行人の女性に助けを求めたが、無視されてアパートに戻り、「誰も助けてくれない」と思うようになったという。
(読売新聞の記事から引用)


事実関係を争わないのであれば、未成年者誘拐、監禁致傷、窃盗の容疑はすべて認めたも同然です。それでもなお、2年間実力を行使して監禁し続けたわけではないと言い放つ背景は、何とも理解できません
そして、犯行時は刑事責任能力に問題があったとする弁護側の言い分も上述したように不可解であり、腑に落ちません
犯行当時、寺内被告は千葉大学に通い単位を取得して卒業しているのであり、精神錯乱を起きして自宅に閉じこもり、大学にも通えない状態だったわけではないのですから
公判で裁判長が寺内被告の鑑定留置を認める決定をしたとありますが、いったいどの部分で刑事責任能力に疑いを差し挟む余地があったのか、首を傾げてしまいます
刑事責任能力を疑うのならば、日常生活にも支障をきたしていたというエピソードや証言があってしかるべきです
精神障害を口実に刑罰を免れようと企んでいる、としか思えません
鑑定留置にはおよそ三ヶ月ほどかかりますので、その間、公判は中断されます
さて、どうなるのでしょうか?
寺内被告の自己中心的な行動(被害者の心情など慮ったりしない態度)を見れば、ある種の発達障害があり、共感性を著しく欠いているようにも映ります。しかし、発達障害だからといって罪一等が減じられるケースは稀であり、実刑は免れないと弁護側も理解しているはずですが、何か策でもあるのでしょうか?

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