埼玉少年殺害事件を考える2 少年院送致決定

今年の8月、埼玉県東松山市の河川敷で井上翼さん(16)が複数の少年から暴行を受け殺害された事件で、家庭裁判所に送致されていた中学生2人の処分が決定したと報じられています。事件への関与を認めた上で、少年院送致決定を言い渡されています
主犯格とされた17歳の少年の審判は明日12日に行われる予定です


埼玉県東松山市の都幾川河川敷で同県吉見町の井上翼さん(16)が遺体で見つかった事件で、さいたま家裁(伊藤敏孝裁判長)は11日、傷害致死の非行内容で家裁送致されていた少年5人のうち2人の少年審判を開き、いずれも第1種少年院(旧初等、中等少年院)送致とする保護処分を決定した。他の3人のうち2人は12日に処分が決まるとみられ、1人は観護措置期間が再延長されている。
少年院送致が決まったのは、ともに中学3年生で同市の男子生徒(14)と同県川越市の男子生徒(15)。家裁の決定によると、2人は8月22日、他の少年と共謀し1時間以上にわたって井上さんに殴る蹴るなどの暴行を加え、顔を川に沈めるなどして溺死させた。
決定は「(事件によって)生じた結果は著しく重大で、16歳という若さで命を奪われた被害者の無念は察するに余りある」と指摘しつつ、2人とも「立場は従属的」として刑事処分を回避した。
また、2人のうち14歳の生徒については「比較的長期間の(少年院での)処遇勧告」を付ける一方、15歳の生徒は「暴行をやめさせようと試みた」などとして同様の勧告は付けなかった。
12日には、ともに東松山市在住の無職少年(17)と中学3年の男子生徒(15)の少年審判があり、処分が決定するとみられる。5人のうち残る1人の同市の無職少年(16)については、観護措置期間が25日まで再延長されており、処分が決まる見通しは立っていない。
(毎日新聞の記事から引用)


逮捕された少年5人はいずれも名を伏せられていますので、年齢で見分けるしかないのですが、何とも分かりにくい表現の記事です。もちろん、これは毎日新聞の記者のせいではなく、審判結果を公表しない家庭裁判所側に責任があります
主犯格とされる17歳の少年については、検察官送致になるのではないかと予想されます
この事件では当初、関わった少年たちが井上さんに暴行を加え、死亡させたと認めていましたが、それぞれが暴行に加担したかどうかという責任の所在については曖昧な供述をしたり、見ていただけで手は出していないと否認したりと、態度が二転三転したと報じられていました
家庭裁判所がどこまで踏み込んでそれぞれの少年の暴行や死体遺棄という犯行への関与を認定したのか、何も分かりません
非公開で審判が行われる少年事件といえども、社会の中で起きた事件なのですから、審判結果については事実を国民に告知すべきではないか、と思います
審判結果(実名は伏せるにしても)を公表することが、少年の更生の妨げになるなどという時代遅れの考えは改めてもらいたいものです

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