和歌山小5刺殺事件を考える7 公判で犯行を否認

和歌山県で当時、小学5年生の男児が刃物で切り付けられ殺害される事件があり、近所に住む無職の青年中村桜洲が容疑者として逮捕されたのが2015年2月でした
事件発生から2年を経て、ようやく中村被告の裁判が始まっています
殺害現場の目撃証言はないものの、物証も揃っている事件で初公判に2年もかかるのは異例です
弁護側は殺害の事実は認めるが、被告の責任能力で争う方針のようです
しかし、初公判の冒頭で中村被告は「やっていない」と言い出し、波乱の展開となりました


和歌山県紀の川市で2015年2月、小学5年の森田都史(とし)さん(当時11歳)が殺害された事件で、殺人と銃刀法違反の罪で起訴された同市の無職、中村桜洲(おうしゅう)被告(24)の裁判員裁判の初公判が6日、和歌山地裁(浅見健次郎裁判長)であった。中村被告は起訴内容について一旦否認したが、午後の公判で「認めます」と述べた。
公判前整理手続きで被告側は起訴内容を認める方針を示していたが、中村被告は午前10時開廷の初公判で「全部違う。僕はやってない」と全面否認に転じた。公判は弁護側の申し立てで一旦休廷し、午後3時過ぎに再開後、改めて認否を問われると今度は起訴内容を認めた。
中村被告は逮捕直後は関与を否定したが、その後容疑を認めた。しかし、不自然な言動があるため、和歌山地検が約4カ月間の精神鑑定を実施。刑事責任能力を問えると判断し起訴した。
起訴状によると、中村被告は15年2月5日午後4時14分ごろ、同市後田(しれだ)の空き地で、都史さんの頭や胸を大型ナイフ(刃渡り約40センチ)で刺すなどして殺害したとされる。
公判は計7回開かれ、被害者参加制度に基づき、都史さんの父親(69)と兄(15)の意見陳述なども予定されている。判決は今月28日。
(毎日新聞の記事から引用)


休廷した間、弁護人は中村被告を懸命に説得したのでしょう
裁判に臨む前に、中村被告は弁護人と何度も打ち合わせをし、罪状については認めるが責任能力で争う方針を確認したはずです
しかし、中村被告は納得しておらず、裁判で罪を問われること自体不満なのだと推測されます
根底には中村被告を愚弄する言葉を何度も浴びせた被害児童をいまだに恨んでおり、こうなったのはすべては被害児童のせいだ、と現在でも思っているからだと考えられます
被害児童が中村被告に何を言ったのか、何をしたのかは裁判の争点にもならず、取り上げられないのでしょう
また、当ブログとしても被害児童を責める気はありません
ただ、中村被告が被害児童を殺さずにはいられないほど恨みを抱き、爆発したという事件の根幹を明確にしておきたいだけです
自身の感情を統制するのが下手で、鬱屈を抱え込む性格のため、小学生から揶揄された屈辱をそのまま暴力で発散するしかできなかったと言えます
高校生活になじめず中退した時点で、中村被告は適切なカウンセリングを受けるなど適応障害の治療が必要だったのに、放置したままだったというのは問題です

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