「準天頂衛星みちびきで日本が弾道ミサイル装備」と中国メディア

GPS(全地球測位システム)の精度を高める準天頂衛星みちびき4号が10日午前7時、H2Aロケット36号機で鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、約28分後に予定の軌道に投入されました
これで日本のGPS衛星は4機体制となり、自動運転のような高精度の位置情報を必要とする社会インフラ整備に前進するのでしょう
他方で、中国メディアのように「みちびき」は弾道ミサイルを精密に誘導するための軍事衛星だと批判する報道もあります
核兵器を搭載した弾道ミサイルを保有している中国に言われるのも不愉快ですが、これは中国政府首脳がそのような見方しかしていない現れなのでしょう
以前にも中国の反応として取り上げたのですが、8月に打ち上げた「みちびき3号」についての中国の報道を引用します


現在、世界に存在する衛星測位システムは、米国が運用するGPSと中国の北斗、ロシアのGLONASS(グロナス)、欧州のGallileo(ガリレオ)の4種類だが、中国メディアの今日頭条は20日、日本の衛星測位システムの精度は中国の北斗を大きく上回る可能性があると警戒心を示す記事を掲載した。
記事は、日本は誤差の小さい衛星測位システムの構築を進めていると伝え、その誤差はGPSの数メートルに対し、「数センチメートル」にとどまる見通しだと紹介。さらに日本は2018年から本格的な運用を行う予定であることを伝え、日本の衛星測位システムの精度は「中国の北斗を凌ぐ」と指摘した。
続けて、中国の軍事専門家の見解として、日本版GPSは米国のGPSシステムを補足するし、1基は赤道上空の静止軌道を飛行するのに対し、残る3基が8時間ごとに日本上空を絶えず飛行することになると紹介。
これによって日本版GPSの精度はセンチメートル級となると紹介、「その精度はもはや軍用レベル」だとし、仮に日本が弾道ミサイルを発射する場合はかなりの精度で目標に誘導することができるだろうと伝えている。
(サーチナの記事から引用)


弾道ミサイルは打ちっぱなしのミサイルであり、速度が速すぎて精密な誘導など困難です。なので、衛星測位システムを使って精密誘導、などという発想自体バカげた話であり、中国メディアのレベルの低さがにじみ出た記事です
日本が北朝鮮ミサイル基地破壊のため導入を検討しているのは弾道ミサイルではなく、巡航ミサイルなのですがその区別もつかないのでしょう
弾道ミサイルの破壊力を考えれば、目標地点に数センチの精度で着弾させる必要はないのです
さて、日本の軍事評論家は「みちびき」について、「車の自動運転実現以外に利用価値がない」とばっさり切り捨て、費用の無駄だと批判しています
しかし、ドローンによる宅配のような玄関先に荷物を送り届ける仕組みには数センチの精度の位置情報システムが必要です
ドローンのカメラから送られてくる映像を見つつ、住宅地図をなぞってオペレーターがリモコンを操作し荷物を届けるのでは、トラックによる宅配と同じです。人工知能や位置情報システムと兼ね合わて、人の手を借りず荷物を届けてこそ、物流に変革を起こせるわけで、そのための知恵が求められます
他方で、中国政府にはそうした発想はないのでしょう。中国の衛星測位システムは軍事優先ですから、社会のインフラ整備に用いられるのかどうか
なにしろ中国にはトラック運転手のなり手が数千万人いるのですから、人手不足は懸念材料になりません

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