アメリカに野球マンガはない 文春オンライン

「アメコミには野球マンガがない」と指摘する記事を文春オンラインがアップしていますので、取り上げます
自分もアメリカのコミック事情には疎いものの、思い浮かぶのは「スーパーマン」などの超人ヒーローが活躍する勧善懲悪展開のストーリーばかりです
いわゆる日本のスポ根漫画に匹敵するような作品がアメコミに存在するとは、想像できません
「キャプテン翼」のような、さわやかヒーローの活躍を描くスタイルもアメコミには馴染まないように感じます
以下、文春オンラインの記事を引用しますが、長文なので一部を割愛します


アメリカに野球マンガはない? ベースボール大国の気になるコミック事情
(前略)
アメリカで野球マンガが流行らない背景には、いくつか理由が考えられるという。まず、アメコミでは「善悪がはっきりしているジャンル」が好まれる。具体的には、ヒーローやファンタジー、ホラーやゾンビ、宇宙やSF関連など。健全なスポーツである野球は、詰まるところ「どっちが勝ってもいいじゃない」ぐらいの感覚が働くのかもしれない。
「スポーツを観戦する層と、コミックを購読する層が一致していない」という可能性についても、大須賀さんは指摘する。老若男女が様々なマンガに親しむ日本と違い、アメリカではスポーツファンとコミックファンがほとんど被らないのではないか、という推論だ。
ジャンルとして成立していないがゆえに、クリエイターが育たないという側面もある。普段、我々は当たり前のように眺めているが、野球マンガのフォームやプレイ、テンポといったものは非常に独特だ。それらはもちろん、多くの先達が試行錯誤を積み重ねてきた結果である。アメコミ界が、一気に追いつくのは確かに難しいだろう。
(中略)
ちなみにアメリカでは野球だけでなく、バスケットボール、アイスホッケー、アメリカンフットボールといった、いわゆる「四大スポーツ」のコミックもあまり見かけないそうだ。
例えば、『BLOOD BALL』という作品は、アメリカンフットボールをモチーフにしているものの、内容はファンタジー要素を多分に盛り込んだものになっているという。
代わりに、最近注目されているスポーツマンガが「FENCE」。なんとフェンシングを取り上げたコミックであり、一部のファンから人気を集めているらしい。また、アメリカのプロレス団体「WWE」を描いた作品もある。実在の選手も登場しているとか。剣技であったり格闘技であったり、バトル要素が入ったほうが、アメコミ的にはウケがいいようだ。
(中略)
かように、全体には厳しい印象のアメリカにおける野球マンガ事情。しかし、状況が変わる可能性は十分にあると大須賀さんは語る。
「もしアメリカで、すでに有名な作家の先生が野球を題材に描いたら、一気に広まることもあると思いますね。あと個人的には、『巨人の星』のアメリカンスタイルみたいなものをつくったら、意外とウケるかもしれないかなと。巨人の設定をニューヨーク・ヤンキースに置き換えてみる、とか。ただし、絵柄的にはアメコミに馴染まない雰囲気なので、その辺りには工夫が必要です」
ベースボールとコミックを愛するアメリカにも、決してマネできない野球マンガ大国・日本。世界にもっと、野球マンガの魅力を知ってもらいたいものである。


日本の漫画でも、「AKIRA」や「攻殻機動隊」のようなスタイルはアメコミファンでも馴染みやすいのでしょう
が、あだち充の野球漫画には違和感しかないのかもしれません
上記の記事では、「巨人の星」のアメリカンスタイルならウケるかも、と書かれていますが、どうなのでしょうか?
元メジャーリーガーの父を持つ貧しい少年が、努力と根性と受け継いだ天性によってのし上がってゆく…というストーリーです
しかし、スカッと活躍して読者に満足感、カタルシスを与える展開に持ち込むまでに時間がかかりすぎ、飽きられる可能性もあります
逆に最初から大活躍では、努力と根性の部分が抜け落ち、底の浅い構成になってしまうでしょう
そもそもスーパーマンは努力と根性を必要としない、最初からスーパーヒーローなのであり、それがウケる理由です
読者はスーパーマンが地味に特訓したり、挫折する姿など見たくもないわけで
やはり、文化の土壌の違いは大きいのであり、野球に求める価値観の違いは日米で決定的に異なっているのでしょう
なので、アメリカ人にもウケる野球漫画とか、アメリカンコミックのスタイルというのを見出すのは困難と思われます

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