未解決の誘拐殺人 城丸君事件(1984年)

連日、新潟市で起きた女子小学生殺害事件について言及してきました
日本では毎年、児童を狙った連れ去り事件が100件ほど発生しています
そのすべてが殺人事件に結び付くわけではありませんが、看過できない状況です
しかし、「小学生の娘が帰ってこない」との届け出があっても、地元警察が総力を挙げて捜査に乗り出すのは稀であり、保護者が近隣住民や同級生の父母など動かして捜索して回るのが実態でしょう
一方で、「こどもが帰ってこない=家出」と決めつける風潮も根強く残っており、事件性を真っ向から否定し、根拠もなしに「どこかで遊んでいて帰りそびれたのだろ。そのうち帰ってくるはず」と楽観視する人も少なくありません
そんな根拠のない楽観視が、犯罪を見逃す危険につながるのは指摘するまでもないのであり、事件や事故を疑ってかかるべきです
さて、今日は自分が知る中でも不可解な誘拐殺人事件、1984年に北海道で起きた城丸秀徳君(当時小学校4年生、9歳)事件を取り上げます
事件の概要は長くなりますので、以下のまとめサイトを参照願います


城丸君事件

1984年1月、城丸秀徳君は「ワタナベ」となる女性の電話で呼び出され、行方不明になります。そして1988年、自宅から遠く離れた空知支庁新十津川町の農家の納屋から遺骨が発見され、DNA鑑定で城丸君のものと断定されます
まとめサイトにある容疑者K子が、借金清算のため会社役員の息子である城丸君を攫い、身代金を奪うつもりが段取りに狂いが生じたのか、城丸君を殺害してしまい、遺骨を嫁ぎ先の農家の納屋に隠したというのが真相と思われます
さらにK子の嫁ぎ先である農家が出火し、多額の保険金をかけられた夫が焼死しているのも、保険金を狙ったK子の犯行である可能性が濃厚です(階下で寝ていたK子は預金通帳と生命保険関係の書類一式を入れたカバンを持って隣家に助けを求めています。髪はきちんとセットされて、ブーツを履き外出用のコートを着て)
手口からすればあの婚活殺人の木嶋佳苗並みの悪女、なのでしょう
しかし、K子による犯罪は証拠不十分のまま、無罪判決が確定しています
本来なら城丸君殺害と夫に対する保険金殺人で死刑判決が出てもおかしくない犯行なのですが…
当時の捜査手法として一般的な、K子を尋問で追い詰め犯行を自供させるやり方で臨んだ警察でしたが、K子は頑として黙秘を貫き言質を与えませんでした
そして物証となる証拠も収集できないまま、時効が迫っていたため強引に起訴した結果の敗訴です
一審札幌地方裁判所は「被告人が何らかの行為により城丸秀徳君を死亡させ、その後遺体を保管したり遺骨を隠していたこと、取り調べの最中、事件との関わりをほのめかすような発言をしていたことなど、被告人が秀徳君を死亡させた疑いは強い」と、検察側の主張をほぼ認めているものの、「「殺意を持って秀徳君を死亡させたと認定するには、なお合理的な疑いが残る」として無罪を言い渡しています
今の時代であればもっと状況証拠を積み重ね、K子以外に犯行可能な人物はいないと外堀を埋める形で立件したのでしょうが
犯人を特定しながらも有罪にできなかった、極めて異例の「未解決事件」です

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