年金事務丸投げ会社倒産 社長は雲隠れ

年金機構からデータ入力の仕事を請負いながら、それを中国企業へ丸投げしていたと発覚し、個人情報流出の疑いもかけられているSAY企画が倒産し、社長が雲隠れしていると週刊文春が報じています
SAY企画によるデータ入力の仕事はミスが多く、約15万人もの年金受給者に正しい額の年金が支給されないトラブルを引き起こしました。さらにSAY企画は業務の再委託が契約で禁止されているのを無視し、中国企業にデータ入力を再委託しており、年金受給者の個人情報が流出するのではないか、との懸念を招いています


今年3月、日本年金機構の約500万人の個人情報を、中国の業者に流出させたことが発覚した情報処理会社「SAY企画」。4月末に社員が大量解雇され、近く倒産することがわかった。
「機構は昨年8月、扶養親族等申告書のデータ入力作業を同社に約1億8000万円で委託。計画書では800人の従業員を確保する筈が実際は百数十人に過ぎず、入力ミスや納品遅れが多発。更に契約に反し中国の業者に再委託していたことが判明。結果として約15万人の支給額に齟齬をきたした。機構は同社に対し、詫び状などの送付で生じた約1億6000万円の損害賠償請求を行っています」(経済部記者)
SAY企画は2003年、切田精一社長(72)が設立し、官公庁からのデータ入力を請け負ってきた。
「今回のような大規模契約は経験がなく、無理がありましたが、ワンマンな社長は『仕事を取ってから考える』と強気でした。新たに営業所を開設し、書類を運ぶためフォークリフトの免許を取らされた社員もいました」(元幹部)
案の定、人員の調達がままならず社内は大混乱。機構は今年1月、内部告発を受けて契約違反を把握したが代わる業者が見つからず、契約が打ち切られたのは2月だった。
機構や同社への追及が一段落した4月中旬、切田社長は社員に招集をかけ、突然「倒産」を宣言したという。
「あなたがたは4月をもって会社を辞めてもらいます。会社は倒産させます。給与は払えないので国からもらってください。私は弁護士から雲隠れするように言われており、自己破産するつもりです。無一文になる私は、いったいどうなるんでしょう」
この“演説”は1時間に渡ったが、元社員が呆れる。
「『悪いのは年金機構だ』と人ごとのように話し、取引先にも倒産の話はしないよう口止めされました。私たちへの詫びの言葉は一切なし。ボーナスも退職金も出ず、4月分の給与は国の『未払賃金立替払制度』で賄われました」
(文春オンラインの記事から引用)


扶養親族等の申請データを入力する作業は延べ100万件超あったとされます
しかし、SAY企画はデータ入力を担当する作業員を集められず、関連企業である中国の現地法人に再委託していました
漢字が読めるとの理由で中国の現地法人に再委託したのでしょうが、略字体という特殊な漢字を日常的に使っている中国人に日本の漢字の読み書きは困難であり、大量の誤入力が発生する事態になりました
年金機構はこの申請データ入力の作業を一般競争入札で行っており、最低価格で入札したSAY企画が自動的に受注したようですが、仕事をこなすだけのキャパシティがあるかどうか調べなかった年金機構もどうかしています
年金機構はこの入力ミスによって、電話を受け付けるコールセンターの開設や詫び状の送付など、余計な出費を負担する羽目になりました。が、その経費も年金の掛け金を負担する国民が最終的に支払うのです
杜撰な発注をした年金機構職員と幹部たちが、給与や賞与の一部を返上するくらい当然ではないか、と言いたくなります
日本年金機構の前進、社会保険庁時代は労働組合の権限が強く、職員は1時間の勤務時間のうち15分休憩する権利を認めさせたり、パソコンの入力は1日5000タイプまでであり、それ以上はやらない等々の不明朗な労働慣行が横行していました
つまりダメ公務員の巣窟状態だったわけです
それが日本年金機構になって改善されたとは言うものの、まだまだ仕事のレベルが低すぎでしょう

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