仙台警察官刺殺事件を考える 物静かな少年時代

凶悪な事件が起こると、マスコミはその近隣に住む人たちを取材して回り、容疑者がどのような人物であったのか、人となりを尋ねて人物像を描き出そうとします
しかし、取材に応じてくれる人が容疑者の人格、平素の言動、性癖まで熟知しているなどということはないのであり、散漫な印象を語るだけに留まるのが常です
あるいは小学校や中学時代の同級生に取材をしても、過去の一側面を語るだけですので、それでもって現在の彼や彼女の人間性に迫れるわけではありません
普段からよほど奇行を繰り返していたのならともかく
仙台市の交番を襲撃し、射殺された東北学院大学生、相沢悠太容疑者の場合も例外ではなく、近隣の人たちが彼の犯行の動機を熟知している…という可能性は皆無です


交番を襲撃し、若い警察官の命を奪った容疑者は、交番近くに住む大学生だった。仙台市宮城野区の仙台東署東仙台交番で19日未明、清野裕彰巡査長(33)=当時、警部補に2階級特進=が刺殺された事件。東北学院大3年相沢悠太容疑者(21)の自宅周辺の住民は、容疑者の静かな性格と凶行が結び付かず、驚きを隠せない様子だった。
相沢容疑者の自宅は交番の南東約700メートルの住宅街にある。周辺住民によると、容疑者は両親と高校生の弟との4人暮らし。近くに住む親戚の女性(80)は「礼儀正しくておとなしい印象。家庭内でのトラブルもなく、警察沙汰になったこともない。なぜ事件を起こしたのか見当もつかない」と肩を落とした。
幼少期から容疑者を知る近所の70代の女性は「物静かな子。小さい頃は学習塾に通っていて優秀だった」と振り返った。
東北学院高時代は生物部に所属し、保護された猫を世話するなど優しい一面も見せていたという。大学では歴史学を専攻していた。
県警によると、容疑者は19日午前4時ごろ、黒の半袖シャツ、青のジーパンを身に着け、白のマスク姿で交番を訪問。刃渡り約20センチの包丁とマシンガンの形をしたモデルガンのような物を持参したという。
所持していたウエストポーチには工具のドライバーとはさみ、カッターナイフも入っていた。複数の凶器を用意したとみられる姿は、知人らが抱く印象とは程遠い。
幼稚園から中学校まで同級生だった女性は「報道で、交番を襲った容疑者があの相沢君だと知り、ぼうぜんとした」と絶句。「クラスメートと話す姿はほとんど見たことがない。無口だったが、人を傷つけるようには見えなかった」と絞り出すように続けた。
(河北新報の記事から引用)


無口で同級生との交流がない少年ということは、相沢容疑者が何を思い、何を考えていたのかを誰も知らなかったのでしょう。おそらく親でさえも
相沢容疑者がナイフやモデルガンを所持していたとしても、「男の子ならそうしたものに興味を持つのは当たり前」と見過ごしていたのかもしれません
ですが、相沢容疑者はナイフや銃を使って人を殺しまくるような、無法のテロリストになる幻想を心の内に描き、耽溺していた可能性もあるわけです
交番を襲ったのは単なる思いつきなどではなく、用意周到な計画の上で午前4時に決行したのでしょう
その計画を後押ししたのは何だったのか、相沢容疑者が死亡した現時点では推測するしかないものの、滋賀県警の若い巡査が交番内で上司を射殺し、逃走した事件が影響を与えたとも考えられます
1つに凶悪事件が引き金になり、類似した事件を誘発する現象はしばしば起こりえます

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