北朝鮮交通網改修4兆円 巨額負担に戸惑う韓国

南北首脳会談を繰り返し、すっかり北朝鮮への支援に前のめりになっている韓国の文在寅大統領ですが、一方では北朝鮮への支援に戸惑い、警戒する向きもあります
北朝鮮に対する国連の経済制裁決議はまだ有効であり、南北首脳会談が実現したからといって解除する理由にはなりません。アメリカのトランプ大統領も、「北朝鮮が核兵器を放棄しない限り、制裁は解除しない」と言明しています
しかし、文在寅大統領は経済支援をすぐにでも実行したいのか、今度の北朝鮮訪問には韓国の企業経営者を帯同し、韓国政府だけでなく韓国企業も北朝鮮への支援に乗り出させようとする姿勢を示しています
さて、韓国メディアの報道によれば、北朝鮮の主要な鉄道路線と幹線道路の近代化改修には約4兆4000億円もの投資が必要だ、とする政府資料が明らかになり、将来韓国が負担しなければならないその額の大きさに驚きと戸惑いが交錯しています


南北鉄道・道路事業全般について、政府の資料に基づいた具体的な推計値が出たのは初めてだ。政府は先月11日の閣議で板門店宣言批准同意案を議決し、2019年には南北鉄道・道路の連結と現代化に必要な費用を2951億ウォン(約302億円)と推算していた。
統一部(省に相当)は2008年に国会に提出した「10・4宣言(2007年10月の南北首脳会談で採択された宣言)履行費用」推計資料で、京義線鉄道・道路の補修費用を約8兆ウォン(約8194億円)と推算した。
韓国鉄道施設公団の資料によると、政府は鉄道1キロメートル当たりの建設単価を355億ウォン(約36億円、土地収用費を除く)と推算していたことが確認された。
北朝鮮が工事人材を無償提供し、建設単価の10%に当たる人件費が節減されても、北朝鮮の京義線鉄道412キロメートル(開城-新義州)と東海線鉄道781キロメートル(高城-豆満江)を現代化するには、それぞれ13兆1634億ウォン(約1兆3500億円)と24兆9530億ウォン(約2兆5573億円)必要だ。
また、国土交通部の道路建設単価表に基づいて計算したところによると、北朝鮮の京義線161キロメートル(開城-平壌)と東海線100キロメートル(高城-元山)を現代化するために土地費・人件費を除いてそれぞれ4兆347億ウォン(約4035億円)と1兆5050億ウォン(約1543億円)かかると推定されている。
鉄道現代化に38兆1164億ウォン(約3兆9070億円)、道路の現代化に5兆5397億ウォン(約5678億円)など計43兆6561億ウォン(約4兆4000億円)かかるということだ。これは、政府が提示した来年1年分の予算(2951億ウォン)の約150倍だ。
(中略)
鄭亮碩議員は「北朝鮮の鉄道・道路の現代化は統一準備のための投資」としながらも、「費用を計算するための根拠があるのにもかかわらず、政府がこれを避けるのは、国会の財政審議権の毀損だ」と述べた。
(朝鮮日報の記事から引用)


北朝鮮の鉄道・道路の状態がどの程度なのかは不明です。が、およそ橋やトンネルなど現代の安全基準を満たしてはいないのでしょうから、鉄道や幹線道路は既存の物を改修するだけでは済まないのであり、新規に作り直す必要があるのでしょう
韓国政府やその関係団体が現地測量もしていない段階で見積もりが4兆4000億円ならば、建設に着手した後費用が膨らみ、5兆円を超えるのは確実でしょう
さらに道路や鉄道は建設したら終わり、ではなく、維持するために多額の費用が毎年かかります
北朝鮮側が鉄道や道路で満足するはずもなく、「統一のために必要ニダ」と電気や水道などのインフラ整備も韓国に求めるのでしょう。発電所、変電所、送電網、浄水場、貯水池、下水処理場・・・
さらに港湾や空港の整備も
韓国国民は増大し続ける北朝鮮への支援に、どこまで耐えられるのでしょうか?
能天気な政府御用達の経済学者が、「北朝鮮への経済支援で韓国は40兆円分の経済効果を手にできる」などと、皮算用を披露するのかもしれません

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