横浜強盗殺人未遂 71歳の男を逮捕

先日は高齢者による交通事故死事件を取り上げました。殺意はなかったとしても、運転を誤り人の命を奪った事実は重いのであり、「高齢者だから罪を問うべきではない」などという主張には賛成できません
今日は11月12日の夜、横浜市内で起きた強盗殺人未遂事件を取り上げます
仕事帰りの女性が刃物で刺され、負傷した事件で逮捕されたのは、杖を突いて歩く71歳の高齢者でした
指摘するまでもなく、仕事帰りの女性が大金を持ち歩いているはずはないのであり、刃物で刺してまで財布を奪ったところで手にできる金は限られています
そこを考えなかったのか、老いて考えるだけの思考力がなかったのか、はたまた他に目的があったのか、今後の取り調べで明らかになるのでしょうか?


横浜市神奈川区の商店街で女性が刺され、重傷を負った事件で、強盗殺人未遂容疑で12日夜に逮捕された同区西大口の無職、近江良兼(よしかね)容疑者(71)が神奈川県警の調べに「金をとろうとしたことに間違いない」と容疑を認めていることが分かった。
逮捕容疑は11日午前3時半ごろ、財布などを奪う目的で、商店街を歩いていた近くに住む会社員、弘瀬亜結(あゆ)さん(34)を後ろから刺して殺害しようとしたとしている。
捜査関係者によると、現場周辺の防犯カメラには、黒い上着を着た男がつえをつきながら、弘瀬さんの後ろを追うように歩く姿が写っていた。捜査員がこの男と似ている近江容疑者を現場近くで発見。任意で事情を聴いたところ、金銭目的による犯行をほのめかしたことなどから逮捕したという。
県警は近江容疑者の自宅からつえと犯行に使ったとみられる刃物を押収した。
(産経新聞の記事から引用)


年金暮らしで生活が苦しかったとか、事件の背景はあれこれ想像できますが、71歳にして他人を殺めてでも金を奪おうとする「欲」を考えなければなりません。しかし、高齢者への福祉が足りないのは安倍政権が悪いから、などと書くつもりはありません
この事件で思い起こされるのは、2015年7月、東海道新幹線の車両内で起きた焼身自殺事件です。年金の額に不満を募らせていた71歳の男が自殺を図り、巻き込まれた女性が死亡しています
自暴自棄になった老人の暴走の結果であり、他人を巻き込むことをためらわない犯行は社会への復讐のつもりだったのでしょう
どうせ死ぬなら他人を巻き込み、道連れにしてやろうという発想はテロリストと同じであり、狂気に近いものがあります
逮捕された近江容疑者の場合、そこまで社会に敵意を抱いていたかどうかは不明ながら、刺された女性が死ぬ可能性について考慮などせず、ためらわず、気にもしなかったのではないかと推測されます(抵抗されると金を奪えないので、まず刺してしまおうと考えた結果…でしょう)
高齢者の犯罪・事故が増えている現実を前に、その処罰の在り方などなど検討しなければならない問題が多々あります

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