新幹線3人殺傷事件を考える 起訴された小島被告

今年の6月、走行中の下りの新幹線車内で刃物を振るい、男女3人を死傷させた小島一朗容疑者(22)の精神鑑定が終わり、検察は責任能力を問えると判断して起訴したと報道されています
過去に自閉症との診断を受けた小島被告の場合、犯行に自閉症の影響があったと認められれば、減刑される可能性があります
週刊誌の報道によれば、小島被告は警察の取り調べに対し、実の両親から受けた虐待の数々を饒舌に語ったようであり、知的能力に偏りがあるわけではなさそうです


東海道新幹線で6月、乗客の男女3人が殺傷された事件で、殺人と殺人未遂の疑いで送検された無職の小島一朗容疑者(22)が「自分で考えて生きるのが面倒くさかった。他人が決めたルール内で生きる方が楽だと思い、無期懲役を狙った」との趣旨の供述をしていることが19日、捜査関係者への取材で分かった。
また、新横浜-小田原駅間で犯行に及んだことについては「途中停車駅が少なく邪魔されずに目的を果たせると思った」と説明しているという。
横浜地検小田原支部は同日、殺人などの罪で起訴した。同支部は、刑事責任能力の有無や程度を判断するため、7月13日から4カ月間、鑑定留置を実施。精神鑑定の結果を踏まえ、刑事責任を問えると判断した。
起訴状などによると、小島被告は6月9日午後9時45分ごろ、新横浜-小田原間を走行中の東京発新大阪行きのぞみ265号(16両編成)の12号車内で、乗客の女性2人を鉈(なた)で切りつけたほか、止めに入った兵庫県尼崎市の会社員、梅田耕太郎さん=当時(38)=を殺害したなどとしている。
小島被告の起訴を受け、梅田さんの妻は代理人弁護士を通じて「突然家族を奪われた悲しみが癒えることはありません。このような悲しい事件が起きないよう願うのみです」とのコメントを出した。
(産経新聞の記事から引用)


さて、この小島被告は中学で登校拒否になり、その後は施設で育てられ定時制高校を卒業後、職業訓練校を経て就職したものの長続きしなかった、という経歴です
両親とは折り合いが悪く、祖母と養子縁組して祖母のところで生活していた時期もあります。両親と折り合いが悪かったというのは、保健所で発達障害の可能性があると指摘され息子を、小島被告の両親は上手く育てられなかったのが原因です
週刊女性の記事から以下、引用します

父親のもとには、刑事から一朗の供述内容を確認する連絡が何度も来たという。
「虐待された、ごはんを食べさせてもらえなかった、鳥小屋に住まわされたなど、今までの恨みつらみを話しているようです。言い訳ばかりです。妻も供述内容を聞いて“母親を放棄したい”と呟いています」(父親)
事件後、父親は週刊女性記者とのメールのやりとりで
《一朗が署で言った内容の問い合わせに心が痛みます。私達夫婦が加害者みたいになります》(7月15日)
《警察からは一朗の恨み辛み憎しみを聞かされ、家族も正常な精神が乱れてしまいます》(7月30日)と吐露していた。
「亡くなった方の奥さんとお母さんのコメントが載った新聞を読みました。切り抜きを仏壇に置いて、毎日手を合わせています」という父親。

まるで他人事というか、自分たちこそ被害者と言わんばかりの反応です
父親は息子の痛みや辛さ、他人とうまく交流できない悩み、といったものをまったく理解できない人物なのでしょう
自閉症の息子の心情に寄り添うような態度はなく、叱りつけ、時には殴りつけて自分の意に沿う行動を強制した…と想像できます
本人なりに息子と交流を図ろうと努力した、とは語っていますがその結果が登校拒否や家出といった行動になって表出したものの、父親は「自分勝手な行動」としか理解していないのでしょう
そして新聞記事を仏壇に置いて手を合わせていると語りながらも、被害者に慰謝料など支払う気は皆無だと思われます
この事件は秋葉原の通り魔殺人事件を起こした加藤智大死刑囚のように、虐待した親への報復という側面を持っているのかもしれません。小島被告は自身が殺人事件を起こすことで、両親を裁きに裁きにかけたかった…との推測も成り立ちます

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