日本のF35戦闘機追加配備を揶揄する中国

軍事面に関する中国メディアの記事は、綿密な取材もなければ裏取りもない、記者がパソコンを前に空想に浸って書いているとしか思えないものが目立ちます
取材をしないで記事を書くのは勝手ですが、あまりにトンチンカンな空想を記事として堂々と配信するのは、頭が悪すぎると宣伝して歩くようなものです。まあ、中国メディアの記者はそれを恥ずかしいと思ったりはしないのでしょうが
さてレコードチャイナの配信記事で、「日本はJ20恐怖症だ」と書いていますので取り上げます
J20は中国が独自に開発したと称するステルス戦闘機であり、F35を性能で上回っていると宣伝している機体です
しかし、実際はステルス性能が疑われるほどずんぐりむっくりの機体であり、中国製エンジンの信頼性の乏しさと相俟って実用に程遠いと評価されています


2018年12月4日、参考消息は、日本が1兆円を投じてF35戦闘機を100機追加購入する計画を持っていることについて、「これで日本の『J20恐怖症』は治るだろうか」とする文章を掲載した。
記事はまず、日本政府が現在、米国のF35戦闘機100機を追加購入しようとしていることに触れた。日本政府の発表では、現在日本が購入を進めているF35A戦闘機42機は2019〜23年度に断続的に納入される。記事は「追加購入の100機が納入されるのは24年度以降になりそうだ。型番の構成ははっきりしていないが、短距離の垂直離着陸能力を持ち、揚陸艦や小型空母上で使用できるF35Bも含まれるものとみられる」と予想した。
続いて、「現役機の老朽化に伴う世代交代、自国産の新世代戦闘機開発が進まないことがF35追加購入の背景だが、これ以外に周辺国が第5世代戦闘機の導入を進めていることも、日本にF35の大量購入を急がせる要因だ」と主張。「中国ではJ20がすでに作戦部隊に導入され始め、ロシアのSu57戦闘機も間もなく就役する。韓国は米国からF35戦闘機を計60機購入する契約を交わした」と説明した。
このほか、「日本の政府筋いわく、トランプ米大統領へのパフォーマンスという側面もあるようだ。同大統領が貿易不均衡に不満を示し、米国製品の購入を日本に求める中で、高価なF35戦闘機の一括大量購入は、日本の対米貿易黒字を減らせる速やかかつ現実的な選択肢ということのようだ」と論じた。
一方で、「日本は大枚をはたいたからと言ってすぐに大量のF35を手に入れることはできない。現時点で各国によるF35の注文総数はすでに数千機に上っており、同機の研究製造に携わっていないことから優先度も低く、順番待ちをしなければいけないからだ」と主張。さらに、「F35を艦載機として使用する場合、固定翼戦闘機の使用経験がない海上自衛隊は人員の訓練やメンテナンス技術の確保などで時間がかかる。このような問題を全て解決するとなると、日本が最終的にF35の追加分を手に入れるのはいつになるか見当がつかない」と論じた。
(レコードチャイナの記事から引用)


取材をしていないと分かるのは、日本がF35を国内で生産している事実を知らないまま記事にしているからです。韓国などはF35を購入するため順番待ちを強いられているわけですが、日本は国内生産なので長期間、列に並んで自分の番が来るのを待つ必要はありません(すでに導入が決定した42機のうち、完成品輸入を除く38機が国内生産)
アメリカからF35を追加購入するとの方針が公表されたため、それに食いついて中国メディアが反応したのでしょうが、最低限基本的な事実関係を抑えた上で記事を書くべきでしょう
ちなみに追加購入分が完成機購入になるのか、国内生産になるのか、あるいはその両方になるのかは何も決まっていません
日本としては垂直離発着能力を持つF35Bを、国内生産で導入することも検討すると思われます
さて、中国の戦闘機の搭載する中国製エンジンは信頼性が乏しく、推力も不足気味です。そのため重い機体を飛ばす必要からロシアのエンジンを購入して搭載する選択もしているのですが、ロシア製のエンジンはメンテナンスのため機体から外してロアの工場へ送る必要があります。つまり中国は自国でエンジンのメンテナンスができないのであり、有事の際にネックとなります
そんなJ20戦闘機を日本が恐怖症と呼ばれるくらい警戒している…というのも中国メディアの記者の空想に過ぎません
中国本土から東京まで飛べるだけの航続能力を有するJ20は、在日米軍や自衛隊のレーダーにも発見されないまま攻撃が可能、と仮想戦記みたいな空想を膨らませているのでしょう

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