埼玉少女失踪事件を考える13 控訴審は懲役12年の判決

2014年、埼玉県朝霞市で当時中学1年だった少女(17)を誘拐し、2年余り監禁したなどとして、未成年者誘拐や監禁致傷の罪に問われた元大学生、寺内樺風被告は一審で懲役9年の実刑判決を受けました。その後、弁護人と検察の双方が判決を不服として控訴していました
控訴審となる東京高裁は一審判決を、「事件の本質を見誤っている」と批判してこれを否定し、あらためて懲役12年を言い渡しています
一審判決を批判し、ひっくり返すのが高等裁判所の役割なのか、とも言いたくなりますが、今回の高裁の判断は納得できるものです


埼玉県朝霞市で平成26年、当時中学1年だった少女(18)を誘拐し、約2年間自宅に監禁したとして未成年者誘拐や監禁致傷などの罪に問われた寺内樺風被告(26)の控訴審判決公判が20日、東京高裁で開かれた。若園敦雄裁判長は「被害者の人格を無視した巧妙かつ卑劣な犯行」として、懲役9年とした1審さいたま地裁判決を破棄し、懲役12年を言い渡した。
弁護側は「違法性を認識していた」として完全責任能力を認定した1審判決には事実誤認があり、量刑が重すぎると主張。1審で懲役15年を求刑した検察側は「犯行の悪質性を正しく評価しておらず軽すぎる」として双方が控訴していた。
1審判決は、監禁中に寺内被告から暴行、暴言を受けていたとは認められず、物理的拘束が緩やかだったことなどから量刑を考慮したが、若園裁判長は判決で「洗脳という心理操作で、人格を顧みない心理的拘束を行ったことを重視すべきだ」と指摘。物理的拘束が緩やかだったことを寺内被告に有利に評価した1審判決について「この事件の監禁の本質を見誤っている」と批判した。
判決によると、26年3月、朝霞市で当時中学1年だった少女を誘拐し、28年3月まで千葉市や東京都中野区の自宅に監禁。心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせるなどした。
(産経新聞の記事から引用)


犯行時統合失調症であった、と主張し量刑の軽減を求めた弁護側の完全な敗北です
寺内被告は法廷で「森の妖精でございます」など、トンチンカンな発言を繰り返して精神的な病気であるかのように装い、責任能力がないとアピールするためのパフォーマンスを繰り返していたのですが、それも無駄でした
悪事を働いたのですから報いを受けるのは当然であり、統合失調症を理由に罪の軽減を求めようとする弁護方針には無理があります。寺内被告は事件前も事件後も大学に通っていたのであり、大学内で異常な言動を示して問題を起こしたりはしていないのです
犯行の時だけ、統合失調症で分別を欠いていた、などと都合の良い症状はあり得ないのですから
この事件について、監禁された女子中学生は拉致されたのではなく、合意の上で同棲していたのだ、と主張する人もいますが、それこそ事件を読み誤っていると言うほかありません

(関連記事)
埼玉少女失踪事件を考える12 懲役9年の判決
埼玉少女失踪事件を考える11 異常発言で判決延期
埼玉少女失踪事件を考える10 懲役15年求刑
埼玉少女失踪事件を考える9 「何が悪かったのか?」
埼玉少女失踪事件を考える8 単なる同棲だとする説
埼玉少女失踪事件を考える7 誘拐の目的
埼玉失踪少女事件を考える6 寺内被告初公判
埼玉少女失踪事件を考える5 量刑は懲役3年?
埼玉失踪少女事件を考える4 「なぜ逃げ出さなかったのか」という疑問
埼玉失踪少女事件を考える3 寺内容疑者の父が謝罪
埼玉失踪少女事件を考える2 犯行計画
埼玉失踪少女事件を考える1 2年間も監禁状態
島根県女性誘拐事件 9か月監禁で72歳逮捕
新潟少女監禁事件を考える1 犯人の異常行動
新潟少女監禁事件を考える2 警察の失態
新潟少女監禁事件を考える3 佐藤宣行の精神鑑定
カリフォルニア少女監禁事件 禁固431年の刑
性犯罪被害者へ18億円の保証金支払い
若い女性を監禁した「監禁王子」事件を考える1 懲役14年
「監禁王子」事件を考える2 戻るべき場所
大阪女児誘拐事件を考える 「誘拐するつもりはなかった」
大阪女児誘拐事件を考える 中学時代は優秀とか
大阪女児誘拐事件を考える 通行人に助けを求めなかった?
大阪女児誘拐事件を考える 「家に帰りたくない」


発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療 [ 杉山 登志郎 ]
楽天ブックス
杉山 登志郎 誠信書房ハッタツセイトラウマショウガイトフクザツセイピーティーエスディーノチリョウ ス


楽天市場