死亡ひき逃げ事故 小学校教頭に実刑判決

自動車を運転する人間には事故を起こした際、被害者を救護する義務が課せられており、また事故を警察に通報する義務もあります。これを怠れば刑罰の対象となります
自分も先日の夜、信号のない横断歩道を歩いて渡る途中、右折してきた初老の女性が運転する軽自動車にぶつけられる被害に遭いました。怪我はなかったものの、運転していた女性は座席に座ったまま固まってしまい、明確な謝罪はありませんでした。先を急いでいたので叱りつけるだけで済ませましたが
しかし、酒を飲んで運転していたのが露見するのを恐れ、そのまま逃げる者も少なくありません
昨年7月、埼玉県の小学校教頭田中嘉明被告も、酒を飲んだ後、帰宅のために車を運転し、自転車に乗った女性をはねて死亡させたとして逮捕、起訴された件をブログで取り上げました
さいたま地方裁判所は田中被告に懲役2年の実刑判決を言い渡した、と報じられましたので言及します
死亡ひき逃げ事故で懲役2年、というのは随分と軽い判決です
田中被告は起訴休職扱いになっていましたが、実刑判決を受けて教育委員会は懲戒免職処分に踏み切るのでしょう


埼玉県川口市の路上で昨年7月、自転車の女性を車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた、草加市長栄1丁目、小学校教頭、田中嘉明被告(55)=休職中=の判決公判が26日、さいたま地裁で開かれ、加藤雅寛裁判官は懲役2年(求刑・懲役3年)を言い渡した。
判決理由で加藤裁判官は、夜間でも見通しの良い道路で、追突するまで自転車に気付かず事故を起こしたことを「わずかな時間の脇見では説明がつかない」と過失の程度は重大と指摘。帰宅後、妻に「代行を使った」などと説明したことについても「飲酒後に事故を起こしたために発覚を免れたいという気持ちが推認でき、強い非難に値する」と述べた。
初公判で起訴内容を認めていた点や一定の社会的制裁が見込まれる点を考慮しても、執行猶予付き判決は相当ではないとして実刑判決を言い渡した。
(埼玉新聞の記事から引用)


上記の記事にあるように、初公判で田中被告は事実関係を認めるものの、その後は一転して黙秘しています
事故発生から逮捕まで時間がかかっているため、飲酒運転では立件されなかったようですが、裁判官は飲酒していたがゆえに事故を起こし、逃げたと推認しています
公判中、被害者参加制度で質問した遺族側の代理人から、黙秘することについての遺族に対する気持ちなどを問われたが、田中被告は「お答えできません」と一貫して黙秘しており、意図は不明ながら裁判そのものに対し不満ありあり、と考えられます
黙秘するのは被告の自由ですが、結果は当然ながら判決に反映されるのであり、執行猶予をつけない裁判官の判断は妥当でしょう
田中被告は判決を不服として控訴すると推測されるものの、ひき逃げ死亡事故で黙秘した人間が量刑不当を主張したところで、高等裁判所がその言い分に耳を傾けるとは思えません。何か他に狙いがあるのでしょうか?
裁判に不満だからとして黙秘した上、被害者への弁償も謝罪もしないとなれば、遺族はたまったものではありません

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