米朝首脳会談決裂の背景

米朝首脳会談決裂のニュースの第二弾です
まるでハリウッドスターのようにフラッシュを浴びてハノイに降り立った金正恩でしたが、何の成果も得られず帰国する羽目になりました
この米朝首脳会談決裂の結果を、一番深刻に受け止めているのは彼なのでしょう
首脳会談決裂の背景を説明する記事がメディアに溢れて、その多くが「金正恩がトランプ大統領との直接会談を望んで失敗した」と書いています
側近による下交渉を重ね、大筋での合意枠ができあがってから首脳会談に臨む、のが通常の方法なのに、今回は「直接、首脳会談で合意を形成」しようと焦った結果の失敗との見方をするジャーナリストが多いのです
木村太郎は以下のように書いています


「我々は北朝鮮のことについてはよく知っている。インチ(2.54センチ)単位で分かっている」
先月28日のハノイでの記者会見でトランプ米大統領がこう言う場面があった。
北朝鮮に対して寧辺(ヨンビョン)の核施設廃棄の他に、さらに一箇所の施設の廃棄を主張したことに関連しての発言だ。
かねて噂されている平壌郊外のカンソンの秘密核施設についてその規模や稼働状況などの証拠を北朝鮮側に突きつけたのだろう。
カンソンの施設はウラン濃縮施設と見られているが、稼働時には大量の電気を必要として発電機が大量の熱を発生するので上空から監視している米国の偵察衛星で捉えることは容易だ。
さらに、米国の偵察衛星は高度150キロまで降下すれば地上の物体を10センチ単位で探知することができ、核施設を出入りする車両だけでなく人の動きを把握することができる。
「インチ単位で」というのはいささかオーバーかもしれないが、秘密施設へウラン濃縮の原材料の搬入や濃縮後の廃棄物の搬出なども詳細に把握していたことは想像できる。
それを知ってか知らでか、金正恩委員長は寧辺以外の施設は知らぬ存ぜぬで押し通そうとしたのならば余りにも無謀だったとしか思えない。
さらに北朝鮮の李容浩外相は1日未明の記者会見で「我々が要求したのは11件の国連制裁決議の内、5件だけだ」と言い、トランプ米大統領が「全ての制裁解除を求めた」と語ったのに反論したが、これも言い逃れのように聞こえる。
不完全な情報分析と、甘い見通し
韓国の有力紙『朝鮮日報』日本語版は、この5件の制裁が国連安保理の制裁の中でもっとも重要なもので「制裁がもたらす効果の99%以上を占める」という韓東大学の朴元坤教授の分析を紹介している。そうだとすると、北朝鮮が要求したのは実質的に制裁の全面解除だったのだ。
「北朝鮮は屑鉄を廃棄する見返りに制裁解除を求めた」と韓国のもう一つの有力紙『東亜日報』日本語版は論評した。例え寧辺の施設は屑鉄化しても、秘密核施設を温存すればいつでも核兵器の開発を再開できるわけだったが、このシナリオも完全に破滅して北朝鮮は「核だけ抱えて救済不能のならず者国家として生きることになる」と警告した。
つまり、北朝鮮側は不完全な情報分析と「トランプに直接談判すれば誤魔化せるだろう」という甘い見通しで首脳会談に臨み、見事に失敗したということではなかったのか。
その甘い見通しで金正恩委員長に首脳会談を進言した北朝鮮の幹部たちの責任は免れないだろう。李容浩外相や対米外交担当の崔善姫外務次官の地位は大丈夫なのだろうか。
(FNNプライムオンラインの記事から引用)


さまざまな見方があるにせよ、首脳会談で決着を図るとの選択肢が崩れ去った以上、北朝鮮は外交戦術の見直しを迫られるのであり、それには時間がかります
ハノイで米朝首脳会談後、金正恩を乗せた列車は北京に立ち寄ると見られていましたが、何の合意も形成できなかったため、北京には寄らずそのまま帰国した模様です
経済制裁による締め付け効果の方は待ってくれません。すでに北朝鮮の北部で大規模な停電が発生しており、まだ冬の厳しさが続く中で国民は苦しい生活を強いられたままです
ロシアや中国経由で重油を手に入れてはいるとしても、絶対量が不足し、国民の需要を賄うだけの発電はできないのでしょう
「核兵器と弾道ミサイルを開発し、アメリカと直接取り引きする」との目論見が崩れて、頭を抱えているであろう金正恩は、そもそもその方針こそが間違っていたと理解できるのでしょうか?

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