「迷い道にいる日本アニメ」と書く中国メディア

ウェブリブログの大規模メンテナンスが7月1日に行われ、結果としてブログがズタボロになってしまったのですが、トラブルは解消されないままです。ぼちぼちと過去記事を再編集して対処しているものの、使用できる時間に限りがあり、いつになったらまともな形にできるのか見当もつきません。メンテナンス自体が失敗であり、ブロガーに多大な迷惑をかけたとウェブリブログ事務局は誤りを認め、メンテナンス実施前の状態に復旧させるのが最善の手段でしょう
その判断もできないほど頭が悪いようで、とことん呆れます
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愚痴はここまでにして、本日は仕事も休みなのでブログを更新します
中国メディアの日本アニメ評をこれまでにも取り上げていますが、毎度ながら視点がずれており、ただ単に「日本メディアは衰退しており、それに比べて中国アニメが台頭しつつある」と言いたいだけの、中身の乏しい論評がほとんどです
こうした国策意識丸出しの論評に対し、中国のアニメファンから「中国アニメは日本の作品の足元にも及ばない」と突っ込みが寄せられるのも毎度の話であり、様式美となっています
今回も紹介する記事もその範疇です
もう少し作品の本質、中身に切り込むような批評眼が育たない限り、中国アニメ自体にも成長は見られないのでしょう


迷い道にいる日本のアニメ産業—中国メディア
日本メディアが6月23日に発表した最新のデータによると、劇場版「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」は興行収入が90億円に達して、日本の映画興行収入ランキングの51位に入ったという。この作品はコナンの劇場版第23弾でもある。ここ数年、日本の名作アニメが最終回を迎えたり、最終回に近づいたりして、日本のアニメ市場は新しい作品が主役になりつつある。筆者の調査でわかるのは、今年上半期に中国で新たに導入した日本の新しいアニメ作品は90本ほどあり、中には「ワンパンマン」第2期や「フルーツバスケット」のような人気作品もあるが、二次元の世界を飛び出して、多くの人に知られるようになる作品はほとんどない。「新テニスの王子様」は、ファン投票でキャラクターの出番を決めるというやり方で評判ががた落ちした悪い例だ。名作が舞台から姿を消した後、日本のアニメ作品は市場での圧倒的な地位をいつまで保っていられるだろうか。北京商報が伝えた。
(中略)
■革新の曲がり角
新作が断絶の危機を迎えると同時に、すでにある作品も営業販売モデルの革新で曲がり角にさしかかっている。長らく日本の漫画・アニメ市場には安定した運営モデルがあり、人気漫画をアニメ化し、さらに番外編の映画を作り、テレビドラマ化、舞台化、その他の周辺市場にも広げるというモデルがあった。
「名探偵コナン」の場合、漫画の連載が始まったのは94年で、96年にアニメ化され、97年に映画のシリーズが始まった。06年には実写化され、映画版とテレビドラマ版が作られた。オフラインでは、見慣れたグッズ専門店のほか、コナンモチーフのカフェが次々オープンし、今年4月には上海店もオープンした。ユニクロなどとコラボレーションしたアパレル製品も発売された。
しかし「テニスの王子様」は続篇になって「わけの分からない道」を歩み始めた。この作品には特徴あるいろいろなキャラクターが登場し、それぞれにファンがついている。これは優位性になるはずのものだが、作者がファンを操縦する元手になってしまった。「新テニスの王子様」は連載開始当初からネットで人気投票を実施して、キャラクターがどれくらい登場するかを決めていたが、ファンの間では非常に評判が悪かった。今年2月には主人公・越前リョーマの中国のファンクラブが解散し、解散にあたって「作者が人気に基づいて出番やキャラクター設定を決めて作品を台無しにしている現状にひどく失望した」とコメントを出した。人気作品がこのような事態に陥ったことは残念でならない。
■輝きは戻らない
宮崎駿監督は15年に取材に答える中で、「日本のアニメは袋小路に向かっている。現状をみるとオタクだけのものになっているからだ」と述べた。
日本のアニメ市場が二次元のニッチ化傾向に迎合するようになって久しい。動画サイト「bilibili」(ビリビリ)に投稿する胡さんは、「時代が違い、市場が違い、単純に比べることはできないが、これまでの市場に出回っていたアニメ作品のジャンルが少なく、主流だった熱血ものは市場のリターンがよく、制作面でも品質面でも保証されていた。ここ数年は、もっといろいろなジャンルのアニメ作品が競い合うようになった。大衆に受けいられる題材でなくても、狭い世界で歓迎されれば、すぐに収益につながる。こうしたことも市場に大衆的な人気作品が生まれなくなった一因だ」との見方を示す。
ニッチ化したアニメ作品は広い世界に出ていくことができず、大衆向けの作品は品質が低下の一途をたどっている。多くの企業や出版社がリスクを軽減するため、同じような作品を大量に制作するようになった。豆瓣ではネットユーザーのTidさんが、「コナンのストーリーはどんどんつまらなくなっている。自分にとってコナンはおつきあいで見るもので、終わりまで我慢して見ている」とのコメントを寄せた。
このほかアニメの作り手の収入の低さも、日本のアニメ市場の今後の発展の障害だ。業界関係者によると、日本のアニメ制作従事者は絵コンテやキャラクターの原画を描いても数千円しかもらえず、報酬が安すぎる。そのため優れた人材が流出してしまい、制作にはより大きなプレッシャーがかかって、悪循環に陥り、日本のアニメ産業をキリキリと苦しめることになっているという。
(レコードチャイナの記事から引用)


長文の記事ですが、要約すれば「儲かる作品が少なくなった」との内容です
しかし、邦画やテレビドラマに目を転じれば人気漫画を原作とした実写化が続いており、二次元から飛び出す試みが繰り返されているのに上記の記事では触れようとしません
実写映画化された「翔んで埼玉」は興行収入31億円を越え、同じく「銀魂」の実写版もヒットしました
このように記事の趣旨に反する事実はスルーし、「日本のアニメは低迷期入った」などと結論付ける論評に何の価値があるのか、と思ってしまいます
今年の下半期には新海誠監督の新作が公開されるなど、期待度の高い作品がいくつも控えています
日本国内での興行収入で十分元が取れるのなら、それは「成功」でしょう
日本アニメの行く末を心配するより、中国アニメの現状を直視してはどうか、と言いたくなります
日本のアニメが衰退したからといって、中国アニメの人気が急上昇したりはしないのですから
「攻殻機動隊」はもちろん「坂道のアポロン」や「君の届け」、「四月は君の嘘」、「三月のライオン」などに比べられる作品を中国はいまだに生み出せないでいるわけであり、13億人いても貧弱な創造力しかない現実をこそ心配すべきです

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