京都アニメーション放火事件を考える 容疑者の小説公開は可能か?

京都アニメーションのスタジオに放火をし、多くの社員を殺害した青葉容疑者の主張は、「(公募した)小説をパクられた」というものです
実際に小説(1作品だけなのか、複数作品を応募したのか定かではありません)が京都アニメーションに送られ、1次審査ではねられた、と明かされています
その応募原稿が現存しているなら、警察は京都アニメーション側から提出を求め、解読を進めているのでしょう
通常、公募原稿は返却されず主催者側の手で廃棄処分になるため、その存在が気になります
ただし、著作権の問題が絡むため勝手に公開するわけにはいかない、という弁護士の見解をJ-CASTニュースが取り上げていますので紹介します


「著作権法上、公表権の問題もあり開示できない」
「小説を盗まれたから放火した」。青葉容疑者は、事件直後に警察からの問いかけにこう話したと各種報道で伝えられている。
京アニでは、10年前から「京都アニメーション大賞」として一般から小説を公募している。受賞作はアニメ化などされることになっており、青葉容疑者は、この賞に応募していた可能性が指摘された。
同社の八田英明社長は2019年7月20日、報道陣の取材に「青葉容疑者が小説を応募してきたことはない」と説明していたが、代理人の桶田大介弁護士は30日、青葉容疑者と同姓同名で、報道された一部住所と一致する作品の応募があったと発表した。一次審査を形式面で通過していなかったため、八田社長を含めて社内で情報共有されていなかったという。
青葉容疑者は、パクられたと言っていたというが、「応募の内容について、これまで制作された弊社作品との間に、同一又は類似の点はないと確信しております」と説明した。
この応募作品の内容が犯行動機解明のカギになるとも指摘されているが、内容については、「著作権法上、公表権の問題もあるため、開示することはできません」としている。
京アニ代理人の桶田大介弁護士は31日、取材にこう答えた。
「著作物には、法的な手続きを経ずに発生する権利として、公表権があります。公表されていないものを公表することは、公表権の侵害になります」
「同意があったときや、著作権者死亡なら公開できる」
一方、ニュースのコメント欄やツイッター上では、「あらぬ誤解を避ける為にも、内容の公開もした方がいい」「パクリなのかどうなのか皆で検証すべき」など公開を求める声は多い。
応募作品の公開について、著作権に詳しい深澤諭史弁護士は、J-CASTニュースの取材にこう話した。
「どんな人であっても、すべての権利は残ります。作品は、著作物という財産ですので、勝手に扱うことはできません。応募しただけでは、著作権が移らないのも普通です。社会的に重大な事件でも、著作権を放棄した先例はないはずです。ですから、京都アニメーションも応募作品を勝手に公開できないと思います」
ただ、青葉容疑者が公開に同意した場合は、問題なく公開できるとした。
また、著作権者が死亡した場合も、遺族が賠償義務の生じる遺産相続を放棄すると考えられるため、著作権がフリーになって作品公開は可能だとしている。


原稿が存在しているならば、青葉容疑者が今後裁判で「小説をパクられた」と主張し、争点にする上でも裁判官や裁判員に証拠として開示される可能性があります
ただし、あくまでも法廷の場に限られるのであり、一般に公開されるのではありません
もちろん法廷戦術として青葉容疑者が世間の同情を得るため、弁護人を介して一般に公開する手もあります
家宅捜査で青葉容疑者のアパートからは大量の原稿用紙が押収された、との報道がありますので手書きの原稿なのでしょう。どこかの出版社が弁護人を経由して入手し、スクープとして一部を週刊誌で取り上げる…という流れでしょうか
青葉容疑者なら「一部だけ、切り取られて公開されるのは迷惑だ」と言うのかもしれません
自己顕示欲が強そうなので、「省略することなく全文を公開しろ」と要求しそうです
可能性としては低いものの、どこかのメディアが「公表権」を無視して勝手に公開というのはどうなのでしょうか?
「公表権」を侵害されたとして青葉容疑者が損害賠償を申し立てるとして、裁判所はどれほどの損害賠償を認めるのだろうか、と考えてしまいます。著名な小説家の原稿ならともかく、素人の原稿ですから数万円程度の金額でしょう
それならば、スクープを売りにする週刊誌がやりそうな気もします

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