目黒女児虐待死事件を考える 「父親になろうとした」と繰り返す被告

昨年3月、東京都目黒区で船戸結愛ちゃん(当時5歳)を虐待して死なせた義父船戸雄大被告(34)の公判が続いています
初公判で弁護人が「被告は父親になろうとしたのです」と強調し、「子育てに熱心だったがゆえに空回りし、虐待という誤った方向へ走ってしまった」とのストーリーに基づく弁護を行っています
弁護人と被告が打ち合わせをした上で、犯行事実(虐待し死亡させたという結果)は否定できため、せめて情状酌量による刑期の軽減を狙う作戦なのでしょう
以降の公判の中でも、しばしば雄大被告は「父親になろうとした」との表現を使っています


弁護人「午前中に検察官にも聞かれましたが、東京で結愛さんはどんな気持ちだったと思いますか」
雄大被告「私が言葉で言い表わせられない悲しみの中にいたと思います」
弁護人「結愛さんはあなたの行為で命を落としました。今後できることは?」
雄大被告「今すぐに何かできるか、今日に至るまで考えましたが、はっきりこれだとは言い難いです」
弁護人「警察の聴取では、どんなアドバイスがありましたか」
雄大被告「『お前の残りの人生でできることは少ないから、食事の時に1日3回は心を込めて手を合わせろ』とアドバイスがありました。実践します」
弁護人「どういうことに悩んでいますか」
雄大被告「具体的に結愛に対して私が何ができるかが一番大きいです。今回の事件で人生が変わってしまった人がいっぱいいます。考えていかなきゃいけない」
弁護人「最後の質問です。結愛さんに対してどういう気持ちですか」
《雄大被告は即答できず、何度もはなをすすりあげる》
雄大被告「私が親になろうとして、ごめんなさいという気持ちです」
弁護人「他にはよろしいですか」
雄大被告「はい」
(産経新聞の記事から引用)


ことさら殊勝な態度で反省を示しているかのようですが、弁護人と打ち合わせた上でのお涙頂戴展開です。ならばなぜ、体に170か所も傷が残るような虐待を繰り返したのか、と本質的な部分を問い詰めなければなりません
しかし、検察官の「(雄大被告が強制した食事制限により)結愛ちゃんが異常に痩せていると気がつかなかったのか?」との再三の質問に対しては、「気がつかなかった」と答えており、虐待を加えているとの自覚がなかったと強調しています
その後、雄大被告は「(逮捕された後になって)自分の考えを押し付けていた」と認める発言をしており、犯行当時は虐待をしているとの犯意はなかったとの言い分に終始しています
友愛ちゃんの足はしもやけを通り越して凍傷の状態だったと検視結果報告には書かれているのですが、雄大被告は「風呂に入る時以外は靴下を履いていた」と述べており、この点でも嘘をついているのは明らかでしょう
冬の間、靴下を履くのを許さなかったからこそ、凍傷になっていたと判断できます
冬場に冷水シャワーを浴びせた件について、「2、3度あった」と述べているものの、常態的に繰り返していたのではないでしょうか?
このように雄大被告の言い分には数多くの嘘が混ざっており、虐待の事実をできるだけ隠蔽し、刑罰の軽減のみをひたすら求めている風に映ります
次回は論告求刑公判になります。検察がどれだけの求刑するのか、注目しましょう

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