ひきこもり自立支援業者の拉致監禁 賠償命令

全国各地にひきこもりの息子や娘を外に連れ出し、自立させると宣伝する「ひきはがし業者」が存在します。中にはNPOなど、公益のための法人という体裁を持つ団体もあるますが、活動内容が適切なのかどうか怪しいところもあります
家庭の中で解決できず、金を払ってこうした業者を頼るケース親御さんもいるわけですが、トラブルが報道されたり、民事訴訟に発展するケースも少なくないのが実態です


岐阜県警の警部だった男性が経営し、「ひきこもりの人の自立を支援する」とうたっていた業者に「拉致・監禁された」などと女性らが訴えていた民事訴訟で、東京地裁が業者側に賠償を命じる判決を言い渡しました。
26日、判決を見届けるため、1人の女性が東京地裁を訪れました。ミホさん(仮名)。PTSD=心的外傷後ストレス障害に苦しんでいるといいます。
「フラッシュバックが起きたり、救急車で運ばれたり」(ミホさん)
ミホさんは岐阜県警の赤座元警部らの行為により精神状態が悪化したとして、裁判を起こしていました。赤座元警部は、ひきこもりや、家庭内暴力などの問題を解決するため、自立支援を行うとうたう複数の会社を運営してきました。そのうちの1つでは・・・
「もうこの瞬間からあなたの悩み事は、解決に向けて確実に進み始めています。私たち警察OBのプロに、お任せください」(岐阜県警元警部 赤座孝明氏)
4年前、親の所有するマンションに一人で暮らしながら、小説家を目指していたミホさん。長年、家族とは折り合いが悪く、感情が爆発。母親に暴言を吐き、頭を叩いてしまいました。思い悩んだ母親は、ミホさんには相談せず、元警部の施設にミホさんを入所させることを決めました。
90日間の入所でおよそ570万円という契約でした。およそ2週間後、突然、ミホさんのマンションのチャイムが鳴ります。
「ガチャンとカギが壊される音の後で、大勢の男女がずらずらと入ってきまして、いきなり囲まれた状態でお母さんに暴力を振るっただろということで、一緒に来なさいって一方的に言われました」(ミホさん)
元警部や施設のスタッフが、マンションのドアロックを破壊し、入ってきたというのです。
「私があなたたち誰なんですかと当然何度も問いただしたんですけれども、それには一切答えないで」(ミホさん)
施設に行くことすら説明しなかったという元警部たち。スタッフに両腕を捕まれ、押し問答が続いたといいます。最終的には「移動した先で両親と話せる」と言われ、待っていた施設の車に乗り込んだといいます。すると、女性スタッフの一人が・・・
「『これ拉致じゃん、まじウケる』って言ってたんですよ。周りの女性もゲラゲラ笑ったりしていて・・・」(ミホさん)
施設でミホさんは、携帯や財布を取り上げられ、自由に外出できなくされたといいます。自立支援を行うという複数の会社を運営していた元警部。私たちは2年前、直接話を聞いていました。
「同意なく連れていかれたって人が結構いるみたいだが、それは?」(記者)
「基本的には本人を説得して連れてくるような形になると思います」(赤座元警部)
「説得して?」(記者)
「本人を説得して。そりゃもちろん一人の憲法で保障された人権が、それぞれありますから」(赤座元警部)
元警部は今回の裁判でも、ミホさんの訴えは「事実無根」と主張していました。しかし、裁判の前にミホさんと話し合ったときには・・・
「面談もなく連れていきましたね?なぜ連れ去る必要があったんですか?」(ミホさん)
「一般的には、そういう方法が世間で行われるし、事後に話を聞いても分かりますから」(赤座元警部)
ミホさんの話も聞かずに連れて行ったことを認めていたのです。
そして迎えた26日の判決。東京地裁は、元警部らがカギを壊してミホさんの自宅に入ったことなどについて「不法行為等の責任を負う」と指摘。施設での自立支援も不十分だったとして、ミホさんと母親に、あわせておよそ500万円を支払うよう命じました。
全国で100万人を超えるとみられるひきこもり。民間の自立支援業者に、拉致まがいの手段で連れ去れさられたとの訴えは最近相次ぎ、今、社会問題化しています。判決後、ミホさんは・・・
「他の施設もまだそしらぬ顔で平然と運営しているところがあるということに、私もひと事でない憤りを感じるので、同じような無理やり連れて行かれて、今、声が上げられない方の少しでも勇気になればなと」(ミホさん)
(JNNニュースの記事から引用)


長々と引用しました。この記事がすべてであり、付け加える点はあまりありません
元警察官が見様見真似でひきこもりの自立を支援する会社を始めたのでしょう。しかし、十分なノウハウを有しているはずもなく、学識経験もないのであり、要するに有無を言わさず連れ出し、自社の施設に監禁し、「自立しろ。自立しろ」と責め立てるだけというお粗末な内容だったのではないか、と推測します
社員も警察OBだったり、知り合いといった人たちで、社会福祉や精神医療に従事した経験者がいるかも怪しいところです(会社名が記事には明記されていませんので、ホームページなど探し当てることができず、会社の概要はつかめません)
赤座孝明という人物は40歳代で岐阜県警を退職し、「巡査部長昇任試験合格のためのノウハウを伝授します」という商売を始めたようです
そしてひきこもりの自立支援サービスを提供する会社を立ち上げたのでしょう
剣道5段のプロフィールからすれば、体育会系でひきこもりをビシバシしごけば自立させられるとの信念で行動していた、と思われます

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