「黒子のバスケ」脅迫事件その後2 同性愛指向

「黒子のバスケ」脅迫事件の再考として取り上げています
犯人Wは犯行に取りかかった時点で、自身の犯行の狙いや欲求を明確に意識しているつもりだったのでしょう。「格差社会」への攻撃を仕掛けているのだと
しかし、前回も取り上げたように、犯行を繰り返す中で犯人Wの心中は徐々に変化し、そして逮捕から勾留、起訴を経て大きく変わっていきます
今回は犯人Wの中にある同性愛指向を考えます
犯人Wは初公判に備えて長大なメモを作成します。検察官の冒頭陳述は検事の独断による創作であり、自身の犯行の動機や犯行の狙いを無視した
物語になっているとの反発が根底にあったのでしょう
ただ、裁判所としては犯人W独自の主張を展開されると、事前の争点整理で打ち合わせた大筋から脱線しかねないのであり、裁判官をこれを遮ったのも裁判を仕切る上で必要な措置だったのでしょう


黒子のバスケ脅迫事件の概要!犯人Wの動機&出所後の現在まとめ!
(前略)
【1】最初の脅迫状
黒子のバスケ脅迫事件の発端は、2012年10月に漫画『黒子のバスケ』の作者が通っていた(動機の一つ)上智大学に脅迫状を送ったことでした。
脅迫状の内容は10月に行われる予定の学園祭を襲撃するというもの。しかし、黒子のバスケ脅迫事件の犯人は上智大学そのものや作者自身と接点はなく、個人的な恨みも抱いていませんでした(動機が謎)。
むしろ、黒子のバスケ脅迫事件の行為によって注目され、現在の日本社会が抱える問題をアピールしているようにも感じます。これにより上智大学側は警備体制を強化せざる得なくなり(黒子のバスケ脅迫事件)、その対応におよそ50万円の費用がかかった(動機の一つ)と犯人・渡邊博史が陳述しています。
続けざまに黒子のバスケ脅迫事件では、東京ビックサイトなどのイベント会場やコミックマーケットの主催者に対して脅迫状が送られました。
黒子のバスケ脅迫事件の脅迫状の数が多かったことから、ニュースでもたびたび話題に上りました。当時は黒子のバスケ脅迫事件を悪質なイタズラと考えていた視聴者も多かったことでしょう。
また、コミックマーケット(現在も開催中)の主催者側が黒子のバスケ脅迫事件も含め、関連サークルの参加を制限したのは、これが初めてでした。

【10】復讐の対象
犯人・渡邊博史が「人生格差犯罪」と称した黒子のバスケ脅迫事件(現在出所済み)は、自殺しようとしたのがきっかけでした。30代になって自分の人生に価値を見出せなくなったとき、なぜか漫画「黒子のバスケ」が目に入ったのです(動機の一つ)。
その作者の人生には「上智大学の学歴」と「バスケマンガでの成功」、そして「ボーイズラブ系二次創作での人気」がありました(動機の一つ)。黒子のバスケ脅迫事件の犯人が得たくても得られなかったものです。その嫉妬心が黒子のバスケ脅迫事件(出所済み)の動機と言えるかもしれません。
しかし、ただの妬みで片付けることはできない日本の社会情勢(動機の一つ)もそこに反映されているのです。なお、幼いころに黒子のバスケ脅迫事件(現在出所済み)の犯人はバスケのユニフォームにフェチズムを感じています。


逮捕後、警察や検察の取調べを受ける中で犯人Wが自身の同性愛指向を意識し始めたのは、いつなのかよく分かりません
それまでは犯人Wは「格差社会」への反発として、バスケ漫画で成功した作者を妬み犯行を企てたと説明していたのでしょう
しかし、同性愛指向という面から事件を読み替えると、「黒子のバスケ」にあるような先輩や同級生、後輩との結びつきに対する憧れと、そうした信頼関係から疎外されてしまった者の嫉妬と絶望感が浮かび上がってきます
「黒子のバスケ」の世界のように反発したり喧嘩しながらも和気あいあいと付き合える関係を、犯人Wは求めていたのだろいと推測されます
信頼関係と表現しましたが、犯人Wの思い描き求める世界はBL漫画のような、乱交の世界なのでしょう
漫画の二次創作はしばしばホモセクシュアルな物語へと変質するのであり、犯人Wがコミックマーケットのような二次創作の場を攻撃目標にしたのも、明確には認識しないまでも彼の同性愛指向の反映と考えられます
当然、検事にそんな話をしても耳を貸さないのであり、裁判の争点に据えられたりしません
さて、犯人Wが犯行の根底にある自身の欲求(それを満たすために犯行に走りながらも、結果としては決して手に入れられないもの)について探求しながらも、それが何であるのか言い当てることができず、苛立ち、途方に暮れ、何か仮の対象にすがったというのが実際のところではないのか、と自分は考えます
なので、同性愛指向ですべてを説明するのも正解とは言い難いわけです。単なる神経症であるならば、犯人Wが己の内にある同性愛指向を自認することでさまざまな軋轢、違和感から解放され、「ああ、自分はそうだったのだ」と納得して精神的な安定を手にできる…というのが精神分析の大雑把な治療モデルです
ただ、すべての神経症患者がそうとは限りませんし、犯罪者がこの治療モデルに当てはまると断定もできません
犯人Wが刑務所から出て、「黒子のバスケ」の二次創作BL漫画を堪能し、満足しているのならそれも一つの結末ですが

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「黒子のバスケ」脅迫事件その後

2013年、当時漫画雑誌で人気となり、アニメ化もされた「黒子のバスケ」を巡ってイベントの中止など要求する脅迫事件がありました。メディアなどに多数の脅迫状を送り付ける(その数およそ400通)ほか、硫化水素を発生させる容器を置いたり、放火を仄めかすといった手口で犯行を重ねた挙句、逮捕に至っています
その経緯については当ブログでも数回にわたって取り上げたところです
犯人Wは懲役4年6月の実刑が確定し、服役を終えてすでに出所しています。が、あらためてまとめサイトを読んだところ、あまりに内容がひどいので「その後」と題して取り上げることにします。全体として記事の書き方が稚拙であり、これを直す編集者もないままライターの手により記事をアップしたと思われます。そこはサイトの方針なのでいちいち指摘しませんが


黒子のバスケ脅迫事件の概要!犯人Wの動機&出所後の現在まとめ!
(前略)
【5】臨床心理士の解説を否定する犯人
紙面で臨床心理士(長谷川博一)が「好きなキャラ云々」などという黒子のバスケ脅迫事件(現在出所済み)の動機を推測しました。きっと漫画「黒子のバスケ」のキャラに熱中しすぎて過激な犯行に及んだのではと、現在の狂信者としての動機を挙げたのでしょう。
しかし、黒子のバスケ脅迫事件の犯人・渡邊博史はこれを全て否定します。すると「図星だから感情的になって反論した」と臨床心理士はなぜか応戦(動機が不明)。黒子のバスケ脅迫事件の犯人は本当に真意と違うため、純粋に否定しただけであり、臨床心理士(長谷川博一)の対応に強い憤りを感じています。
こうした点から黒子のバスケ脅迫事件の犯人Wは上記の臨床心理士(長谷川博一)より知性が高く、思想犯であることが分かります。また、世代間のギャップもあったのでしょう。
一見すると黒子のバスケ脅迫事件は愉快犯のようですが、犯人Wの意見陳述(動機)を読むとそうでないことは明白です。


何をもってこのライターが犯人Wを、「上記の臨床心理士(長谷川博一)より知性が高く、思想犯であることが分かります」と断定しているのか、意味不明です
事件が起きると新聞社やテレビ局は犯人像を描くよう有識者に依頼します。長谷川氏はこの手の事件報道において、頻繁に登場する臨床心理士です。もちろん、捜査情報など秘匿された状態でメディアの注文に応じ犯人像を語るのは難しいのであり、当たりはずれを云々するのはフェアではありません
犯人Wが「事件の動機を読み違えている」と言うのは勝手です。が、知性が高いとか、思想犯だとライターが断じるのはあまりに突飛です
そもそも犯人Wに思想と呼べるものがあったのかどうか?
起訴された犯人Wは初公判の場に膨大なメモを持ち込み、意見陳述を試みるのですが裁判官に静止され、一部を読むにとどまりました。その陳述内容は自身の犯行を「人生格差犯罪」と表現し、格差社会の犠牲者と自分を位置づける内容だったのでしょう(メモはその後、月刊誌「創」に収録されています)
ただ、犯人Wは公判中に自身の考えを改め、格差社会によって引き起こされた犯行との主張から、両親による虐待が自身を歪め生きづらい人生を歩まざるを得なかったと主張するに至ります

『生ける屍の結末「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相』の衝撃。冒頭陳述は間違っていたのか

ただ、このエキサイト掲載の記事もどうか?と思ってしまう内容です。「独自の臨床経験を持つ高橋和巳医師の洞察に見られた〈社会的存在〉や〈異邦人〉といった概念を独自に発展させて、「社会的存在vs.生ける屍」「努力教信者vs.埒外の民」「キズナマンvs.無敵の人(浮遊霊、生霊)」という3組の2項対立を駆使し、・なぜ自分が犯行におよんだかを説明すると同時に、・なぜ自分が冒頭陳述でうまく自己を開示できなかったかをも説明している」と書かれていますが
現代哲学を少しでも齧った人間なら、単純な二項対立による思考の積み重ねで何かが分かったような気になるなど、錯覚にも等しいと切って捨てるはずです。思考を突き詰めるなら三項対立、四項対立もあるわけで
これで犯人Wを思想犯、などと断定するのは大間違いでしょう
拘置所に収監されておりおりに差し入れられた一冊の本の影響で、主張をコロコロ変える人物を思想犯、などと呼ぶべきなのか。と言いたくなります
犯行に至る内面の告白内容が、事件後、時間の経過とともに変化するのは珍しくありません。研究例は多くはないと思われますので、その意味では犯人Wの内面の変化を詳細に検討し、研究する意義はあると考えます
精神分析家ジャック・ラカンの研究でいえば、「人格との関係からみたパラノイア性精神病 」の症例のように

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