日立市母子6人殺害を考える 記憶喪失で無罪?

2017年に茨城県日立市のアパートで妻とこども6人を殺害し火を付けたとして、殺人や放火などに問われた無職小松博文被告(35)の裁判のうち、詐欺罪などの区分審理初公判が2日、水戸地裁で開かれました。小松被告は「(事件当時の状況を)覚えていないので、何とお答えしていいのか分からない」と述べたそうです。結城剛行裁判長は小松被告の記憶喪失を認めた上で、弁護側の公判停止の申し立てを退けた、と報じられています
弁護人によれば、「小松被告は勾留中の18年11月26日に心肺停止となり、後遺症で事件当時の記憶が欠落していると主張。防御する能力に欠けている可能性が高く、訴訟能力に問題がある」として、刑事訴訟法に基づく公判を停止すべきだと主張したのだとか
小松被告が心肺停止に陥った、というのは初耳です。縊首自殺を図り、脳が低酸素状態になったため過去の記憶に一部が失われたのでしょうか?


茨城県日立市で3年前、妻と子どもあわせて6人を殺害するなどの罪に問われた父親の裁判のうち、2日、詐欺罪などの区分審理の初公判が水戸地裁で開かれ、父親は、事件に関する記憶がないと主張しました。
日立市の無職・小松博文被告(35)は、2017年10月、妻と子どもあわせて6人を包丁で刺して殺害し部屋に火をつけたとして殺人と放火の罪に問われているほか、運転免許証を偽造した罪などにも問われています。
2日、水戸地裁で開かれた初公判では、運転免許証を偽造した罪などについて裁判官だけで審理する区分審理が行われ、起訴内容について問われた小松被告は、「覚えていないので、何とお答えしていいのか分からない」と事件当時の記憶がないことを主張しました。
弁護側は、小松被告が勾留中に心肺停止となり、後遺症で事件当時の記憶が欠落していると主張。被告の訴訟能力に問題があるとし、刑事訴訟法に基づく公判停止を求めましたが、裁判長は、被告の記憶喪失を認めた上で、「弁護人や裁判所の援助などによって訴訟行為を理解できる」などとして弁護側の公判停止の申し立てを退けました。弁護側は、起訴内容のすべてを争うとしています。
(TBSニュースの記事から引用)


小松被告は朝日新聞の記者と文通、面会を重ね、2018年10月までに事件に至る経緯を詳細を綴った手紙をしたためています。その時点では記憶は保たれていたわけです
上記の2018年11月26日に何があったのか、検索して調べたものの現時点ではっきりしたことは分かりません
通常、責任能力の有無として心神喪失か否かが問題になるのは犯行時であり、逮捕・起訴後に記憶喪失で心神喪失か否かが問題視されるのは異例です
結城裁判長は、公判前の精神鑑定結果などから、被告の記憶回復の見込みはないと認定する一方で、「弁護人や裁判所の適切な援助などによって、訴訟行為を理解し、コミュニケーションを取ることは可能」であると指摘し、今回のケースは心神喪失に該当しないと判断し公判停止の措置は取っていません
命惜しさに記憶喪失を全面に押し立て、公判停止に持ち込もうとしたのかどうか?
取調段階の供述調書では妻とこどもの殺害を認めているのでしょうが、公判で記憶を喪失していた場合、これを心神喪失と扱い、公判自体を停止にするべきかどうか、難しい判断です
区分審理の裁判は、小松被告が偽の通帳を作って携帯電話をだまし取った詐欺事件を扱うものですが、この件で心神喪失を認めたら、妻子殺害事件も心神喪失を認定せざるを得なくなります
被告人の責任能力をどう扱い、判断するのか、公判の行方に注目しましょう

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