大分教員採用不正事件で元県幹部に賠償命令

大分県では2007年と2008年の県教員採用試験で得点を捜査する不正が行われ、本来合格するはずの受験者が不合格になり、不合格だったはずの受験者が合格する事態が生じました。教育委員会幹部の息子や娘が加点され、合格していたと明らかになり、激しい批判を浴びています
県教委幹部や小学校長ら8人が賄賂を授受したとして逮捕、起訴され、2008年度試験で採用された21人が「不正合格」となり、自主退職や採用取り消し処分になっています
ただし、採用に関する不正はこの2年度に限ったものではなく、長年慣習として続いていた、と明らかにされています
2018年の西日本新聞は不正発覚から10年経った現在でも、不正がどのような仕組みで行われたのか全容は解明されていない、との記事を掲載していました


県教委は、それまで複数の課にあった人事部門を新設の「教育人事課」に一元化。試験では、採点を県人事委員会に移管し、県教委は合格ラインの決定のみ担当するようにした。受験者の氏名や受験番号を隠して採点するなど「他県より厳しい仕組みを構築した」と県教委幹部は説明する。
県教委は内部調査で、01年度以前から口利きが続いており、背景に「色濃い仲間意識、身内意識」があったと認定した。県は口利きに対する取り扱い要綱を策定し、「不当な働きかけを受けた場合は撤回を促す」などと規定。採用への口利きは、事件後1件もないという。
誰が関わったか、特定されず
「10年たった今も、全容は解明されていない」。NPO法人・おおいた市民オンブズマンの永井敬三理事長は憤る。県教委の内部調査や一連の公判では、摘発された8人以外にも口利きや不正への関与があったと指摘されたが、具体的に誰が関わったのかは特定されていないからだ。
県は、06、07年度の採用試験で、点数改ざんのあおりを受けて不合格となった53人に計9千万円の賠償金を支払い、このうち948万円を有罪が確定した県教委元幹部ら7人に請求した。「不正に関与した全員に請求されるべきで、裁判の中で関与者を明らかにしたい」と考えた永井理事長は13年、関係者に損害賠償を求める「求償権」の行使を県が怠ったとして、県の違法性確認を求める住民訴訟を起こした。
(西日本新聞の記事から引用)


そして最高裁判所は14日、大分県が不正の結果不合格になった受験者に支払った賠償金のうち、県教育委員会の幹部に負担を求めた住民訴訟で元教育審議監に対する負担を増額し、2680万円を県に支払うよう命じる判決を下しています
ただし、下に貼った記事はあまりに簡単すぎて経緯が判然としないため、補足してきます。県教育委員会の元幹部は退職金を返納(3200万円)しており、それなりに責任を取ったつもりだったのでしょう。加えて県職員・教員が4800万円をカンパして補填しており、大分県も十分に償ったと判断し、元教育審議監督への賠償請求は955万円と算定していました
しかし、住民団体は納得せず、住民訴訟を起こしたわけです
ちなみに不正を依頼した側は20万円とか30万円を賄賂として贈っていました。軽い気持ちで口利きを依頼したのかもしれませんが、それが不正な得点操作となり、教員を目指して努力してきた若者を翻弄する結果になったのです


大分県の教員採用汚職事件のあおりで不合格となった受験者に県が支払った賠償金を、不正に関わった県教育委員会の元幹部らがどれだけ負担すべきかが争われた住民訴訟の差し戻し上告審判決で、最高裁第3小法廷(林景一裁判長)は14日、元教育審議監が約955万円を負担すべきだとした福岡高裁判決を変更し、約2680万円に増額した。
県は平成18年、19年の採用試験で、不正な得点操作の影響で不合格となった53人に総額約9千万円を支払い、和解した。住民側はこの賠償金を元幹部らに負担させるべきだとして提訴した。
差し戻し後の福岡高裁は30年9月、元教育審議監の責任を全体の4割とするなど独自に負担割合を算定し、元審議監ら2人に計約957万円を請求するよう県に命じた。住民側は差し戻し上告審で「元審議監の責任を不当に制限している」などと主張していた。
(産経新聞の記事から引用)


裁判なので時間がかかるのは仕方がありません。が、2008年の不正試験の後始末に10年以上を費やすというのは、時間の無駄です
そして10年を経てもなお不正の全容は解明されず、過去に得点操作の結果合格し、採用された人物が今でも教壇に立っているという気持ちの悪い状態が続いています
もちろん採用された本人が不正を依頼したのではなく、親たちが息子や娘のため加点を依頼したのでしょう。が、親心だからと容認するのは間違いです
不正がまかり通り社会が好ましいはずはないのであり、縁故採用や口利きを許すべきではないと考えます。不正な合格者1人のため、本来なら合格水準に達していた者が排除されるのですから
教育関係者の先輩後輩間で口利きが行われ、教育行政を歪めた以上、責任はきっちり追及される必要があります

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