堺あおり運転 6100万円の賠償命令

あおり運転がより重く罰せられるよう法改正がされています。その背景にはあおり運転によって悲惨な死を遂げた被害者が存在しているわけです
そうした一連のあおり運転事件の中に、2018年7月、大阪堺市で起きたバイクの大学生があおられた上に自動車で追突され、殺害された事件があります
中村精寛被告は殺人罪で懲役16年の判決が下されましたが納得せず、最高裁に上告しています
民事の方では中村被告に、損害賠償として6100万円を支払うよう命じる判決が下されています


堺市で平成30年7月にあおり運転をし、バイクの男子大学生に追突し死亡させたとして殺人罪に問われた中村精寛(あきひろ)被告(42)に対し、大学生の母親が約9200万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁堺支部が中村被告に約6100万円の支払いを命じたことが31日、分かった。
判決は30日付。森木田邦裕裁判長は「被告はバイクに前方に割り込まれたことに立腹して追跡し、大学生が死亡する可能性を認識しながら被告の乗用車をバイクに衝突させた」と指摘。「死亡しても構わない」という未必の故意があったと認めた。
中村被告をめぐっては、地裁堺支部が昨年1月、殺人罪が成立するとして懲役16年の判決を言い渡した。殺意を否認した被告側は、控訴したが大阪高裁で棄却され、上告した。
(産経新聞の記事から引用)


中村被告は殺意があってバイクをあおり、追い回し、追突させて殺害したという判決に不満を表明し、あくまでも過失による事故だと主張して最高裁で争う方針です
ただ、過失によって死に至らしめたとしても損害賠償には応じなければなりません。保険金目当てで自動車で殺害した場合など、保険金が支払われないケースがありますが、今回のケースでは自動車保険から保険金が支払われるものと推測します(対人無制限の特約を結んでいれば)
遺族は中村被告の行為があまりに残虐だとして、懲罰の意味も含め9200万円の賠償を請求したのでしょう。しかし、裁判所の判決はあくまで通常の交通死亡事故と同様の算定であり、懲罰の意味を加えて増額するという考えのないことを示しています
当然、遺族としては不満でしょうが、受け入れざるを得ないでしょう
さて、中村被告の刑事裁判ですが、殺意はなかったと証明する材料はないのであり、最高裁も上告を棄却するものと思われます。頭に血が上って「殺してやる」と思い、執拗に被害者のバイクを追いかけ、煽り、追突させたのですから、殺意があったと客観的に判断されるのは当然です

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